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小笠原が168日ぶり復帰、「浦和は怖くなかった」

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[3.7 J1第1節 鹿島2-0浦和 カシマ]

 鹿島アントラーズのMF小笠原満男が168日ぶりに復帰した。後半41分、途中出場のためタッチライン脇に立つと、場内からは割れんばかりの大歓声が巻き起こった。MFダニーロに代わってピッチへ。DF岩政大樹が付けていたキャプテンマークを左腕に巻くと、ロスタイムを含めた7分間、約半年ぶりとなる実戦の舞台を楽しんだ。

 昨年9月20日の柏戦で左ひざの前十字じん帯および半月板を損傷する重傷を負った。故障した瞬間は「もうダメだと思った」と選手生命の危機を感じたほどだったが、当初4月と見込まれていた復帰時期を早める脅威的な回復力でピッチに帰ってきた。

 試合後は「復帰した感じ?あんまない。手応えがあるほど出ていないし」と淡々と語ったが、「第一歩を踏み出せたので、次はもう少し出られるように。チームも勝って、いい形でスタートを切れた」と安堵の表情ものぞかせた。

 浦和に対しては「ボールをつなごうという意識はあるけど、あんまり怖くなかった。去年もそんな怖くなかったけど」とバッサリ。「みんな口にしているのは“全タイトルを獲ろう”ということ。どれかをおろそかにするのではなく、全部の試合に勝っていきたい」と、開幕戦勝利に満足することなく、さらなる高みを見据えていた。

 11日にはACLの水原三星戦を控える。準々決勝敗退という屈辱を味わった昨季のリベンジを期す大会の開幕を目前にして、最高のタイミングでチームの司令塔が復帰した。「次は先発?僕はやりたい」。前人未到の3連覇、史上初のリーグ&ACLのダブルタイトルを目指す王者に最高の追い風が吹いてきた。

<写真>鹿島MF小笠原
(取材・文 西山紘平)

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