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[高校MOM_1]藤枝明誠高FW安東大介(3年)_名門破る立役者

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]

[4.18 JFAプリンスリーグ東海1部第2節 静岡学園 2-3 藤枝明誠 藤枝総合]

 無名のセンターフォワードが名門・静岡学園守備陣の脅威となった。183cm、74kgの藤枝明誠高FW安東大介がくさびに入ってくるボールを前線でほぼ完ぺきにキープし攻撃を展開。1トップの力強いプレーに支えられたチームは次々と相手アタッキングエリアへ進入していく。後半、藤枝明誠高は怒涛の攻撃を繰り出し、過去2回優勝の強豪から3-2勝利を成し遂げた。

 静学の川口修監督が「11番、安東にやられた。ウチのCBが全く対応できなかった」と高評価した安東。中学時代は静岡県大会にも出場したことがないほどの選手だったが、高校進学後メキメキと力をつけてきた。「負けないように」と2月から3kg増量しパワーアップしてきたというFWは「(静岡学園は)静岡の高校で一番強いチーム。モチベーションが高かった」という言葉通りに前線で体を張ったプレー。苦しい体勢でもファウルを得るなど粘り、試合の流れを切らなかった。
 元浦和FWの松本安司コーチは「FWとしてはまだ恐さがない」と語りながらも「今日も1本ミドルシュートがあったが、どこからでもゴールを狙っている、という恐さが出てくれば。経験を積めば必ずまだ伸びる」と明言した。

 4年連続で全日本ユース選手権に出場している静岡学園からの勝利。そして田村安彦監督が「ゴールは奪っていないけど今日は一番でしょう」と讃えるほどの好プレーを見せた安東は「自信になりました」と表情を緩めた。
 目標とする選手はブルガリア代表のFWディミタル・ベルバトフ(マンチェスター・U)。CS中継でプレーをチェックしているという。「同じ背の高いFWでキープができるし、人を使うこともできる。あと自分は点を取ることが目標です」。初の全国出場へ向け、藤枝東と静岡学園の強豪2校連破に貢献したFWは、試合で経験を積む度にまだまだ「恐い」FWになっていきそうだ。

(取材・文 吉田太郎)

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