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[大学MOM_14]国士館大DF佐藤由将(4年)_PK献上補う奮闘

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[大学マン・オブ・ザ・マッチ]

[5.8 関東大学サッカー1部第6節 国士舘大 1-0 早稲田大 西が丘]

 国士舘大DF佐藤由将(4年=横浜FMユース)が、自らのミスを取り戻す奮闘でチームの勝ち点3奪取に貢献した。4バックの中央で先発した佐藤由は前半12分、相手の突破を止めきれずにPKを献上。だが、このPKを相手が外すと「自分はがむしゃらにいくだけだった」と相手の速攻を体を投げ出すような守備でブロックしていく。
 そして90分間出し続けた「声」。苦しい時間の続いたチームを鼓舞し、最後まで緩ませなかった。国士大・細田三二監督は「最後までチームを盛り上げてくれた」とPK献上のミスを引きずらずに、チームを引っ張った佐藤由をこの日のマン・オブ・ザ・マッチに挙げていた。

 昨年前期11試合で1敗だったチームは、ここまで1勝1分3敗と大きく出遅れていた。この日の結果次第では最下位に転落するピンチ。だが、「失点しなければいい。どんな時でもがむしゃらに行こうと言っていた」と振り返る佐藤由は、最終ライン中央でコンビを組んだDF川邊裕紀(4年=青森山田高)やGK山田賢二(3年=室蘭大谷高)らとともに3位・早稲田大をノーゴールに封じ込んだ。佐藤由は「PKを与えたことだけが心残り」と苦笑いしたが、それを補うプレーで完封勝利。チームにとって浮上のきっかけとなる大きな勝利だった。「(PK献上の失敗を補ったかどうかは)周りが判断することですけど」。

 昨年、天皇杯4回戦でJ1王者・鹿島とPK戦にもつれ込む熱戦を演じたメンバーのひとり。リーグ戦で、そして全国大会で勝ち続けること、結果を出すことで横浜FMユース時代のチームメイトでトップチームへ昇格したFWハーフナー・マイクやGK秋元陽太(ともに現横浜FM)たちに追いつくことができると考えている。
 Jクラブへ進むことが簡単ではないことも理解はしているが「いい結果を出せばどうにかなる。結果を出せば。だから自分はいいプレーをしなければならない。リーグ戦ではとにかくひとつでも上に行きたいと思う。高望みせず、自分たちのやるべきことをやっていきたい」。自分の目標とする世界との道をつなぐためにも、最終ラインのハードワーカーは今年1年、結果にこだわる。

(取材・文 吉田太郎)

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