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ジュニ&鄭弾!川崎Fが今季初連勝

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[5.16 J1第12節 川崎F 2-0 磐田 等々力]

 6位・川崎フロンターレと9位・ジュビロ磐田の一戦は、FWジュニーニョとFW鄭大世のゴールでホームの川崎Fが2-0で勝った。

 前節浦和との撃ち合いを制しアウェー初勝利を挙げた川崎Fは、MFヴィトール・ジュニオールとMF横山知伸の2人が出場停止でDF寺田周平が負傷欠場。4-5-1システムの1トップは鄭大世で、中盤は右MFがレナチーニョ、トップ下がジュニーニョ、そして左MFが山岸智。中村憲剛と谷口博之がダブルボランチに入った。4バックは右から森勇介、井川祐輔、菊地光将、伊藤宏樹。GKは不動の守護神・川島永嗣が務めた。
 一方、磐田は4-4-2システムで、今季のチーム全18得点中17ゴールをたたき出しているFW前田遼一、FWイ・グノ、左MFジウシーニョのアタッカートリオが揃って先発した。右MFが西紀寛で中盤中央は山本康裕と上田康太のコンビ。4バックは右から駒野友一、那須大亮、茶野隆行、山本脩斗で川口能活がゴールマウスを守った。

 両チーム無得点で終わった前半だが、互いに速攻を中心にゴールへ迫りあった。特に得点機を作り出していたのはアウェーの磐田だった。10分、相手の中途半端なクリアボールを拾った山本康がドリブルから左足ミドル。さらに14分には上田が浮き球で狙ったスルーパスのこぼれ球にイ・グノが反応する。直後の右CKでは中央へ飛び込んだ那須がドンピシャのヘッド。さらに31分には西の決定的な右クロスをイ・グノがニアサイドで合わせる。38分に接触プレーで茶野が負傷退場するアクシデントがあったものの、再三サポーターを沸かせる場面をつくり出した。だが、その前に立ちはだかったのが川崎Fの背番号1・川島。あわやゴールという決定的なシュートを次々とはじき出し、相手にゴールを許さない。

 前田の的確なポストプレーと神出鬼没なジウシーニョの動きなどにやや手を焼いていた感のあった川崎Fだが、司令塔のヴィトールを欠いてもその攻撃力は健在。中盤の底の位置でボールに絡む中村、そして圧倒的なキープ力を見せるレナチーニョらを中心にチャンスをつくり出した。23分に山岸の左クロスを鄭が頭で合わせると、前半終了間際には中村からのグラウンダーのスルーパスがジュニーニョに通る。それでも飛び出してきた磐田・川口がゴールを死守。両チーム無得点でハーフタイムを迎えた。

 ともに試合を動かそうと相手ゴールに激しく迫る。だが後半は互いのCBが健闘を見せてボールは運ぶが、崩しきれない展開。閉塞感漂ってきた試合で上回ったのは、好調・磐田以上の攻撃力を発揮した川崎Fだった。20分、左クロスをファーサイドの山岸が頭で折り返すと鄭がゴールエリア内から右足シュート。これは磐田DF那須にゴールライン上でクリアされ、25分に谷口が迎えた決定的なシュートは枠を捉えず。それでもホームに集まったサポーターのゴールへの期待を高めると、37分だ。右サイドを突いた森の右クロスをファーサイドから飛び込んできたジュニーニョがヘディングシュート。これがついにゴールを破り、川崎Fが先制した。

 この後、磐田は2トップに加えて、ジウシーニョもゴール前に張り付いて同点を狙ったが、川崎Fは中村が必死にシュートブロックし、井川や菊地らも体を張ってゴールを許さない。そしてロスタイム4分が経過した49分、ジュニーニョがDFラインの裏へ落としたボールに鄭が反応。GKとの1対1は一度ブロックされたが、こぼれ球を左足でゴールへ押し込んだ。川崎Fのダメ押しゴールと同時に試合終了。2-0で制した川崎Fが今季リーグ戦で初の連勝を飾った。

<写真>川崎F・FW鄭の駄目押し点 
(取材・文 吉田太郎)

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