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骨折・伊藤も奮闘、川崎Fが今季初零封

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[5.16 J1第12節 川崎F 2-0 磐田 等々力]

 守備の柱・日本代表DF寺田周平を欠く川崎フロンターレが今季リーグ戦11試合目で初となる無失点で勝った。ジュビロ磐田の好調なアタッカートリオ、FW前田遼一、FWイ・グノ、FMジウシーニョの3選手を中心としたスピードのある攻撃に前半は再三決定機を作られた。
 だが、川崎FはGK川島永嗣がスーパーセーブを連発。危険な場面を乗り越えると、後半は前半劣勢だった中盤でのセカンドボールを連取。1-0で迎えた試合終盤は2トップに加えて左MFジウシーニョもゴール前に入り同点を狙った磐田を、DF菊地光将とDF井川祐輔の両CBや左手第3中手骨骨折をおして出場した左SB伊藤宏樹らが必死にゴールを死守し、4分間のロスタイムも耐え切った。そして49分に鄭大世がダメ押しゴールを挙げ、価値ある勝ち点3をつかんだ。

 前節浦和戦の試合終盤同様攻め込まれながらも耐えて勝利。試合後、川島は「これまで無失点はなかったけど、失点は決して多くなかった(10試合中7試合が1失点)。きょうは前を向いてシュートさせないような守備ができた。浦和戦の最後のように最後のところやらせないという意識出せた」と納得の笑顔。伊藤は「けが人がいたけど、逆にみんなで守る意識があった。みんなで守ったゼロだった」と胸を張った。

 開幕から2ヵ月を経て初めての連勝も成し遂げた。日本代表MF中村憲剛は「守備の部分でかなり我慢できるようになってきている。もっともっと良くしていきたい」。開幕からなかなか状態の上がらなかった優勝候補が苦しい試合を乗り越え、ようやく加速してきた。

<写真>川崎F・DF伊藤
(取材・文 吉田太郎)

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