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[Jの新風(2)]DF西澤代志也(浦和レッズ)

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[5.30 ナビスコ杯GL第4節 浦和2-0新潟 埼玉]

 埼玉スタジアム2002に新しい風が吹いた。浦和レッズのDF西澤代志也が、ホーム戦初出場で公式戦初ゴール。山田直輝、原口元気らに続いて、ユースで培ったその実力をホームサポーターの前で強烈に印象付けた。

 「(CBに入った山田暢久から)『ミスしても俺らがカバーしてやるから』と言ってもらえたので、僕が前へガツガツ行こうと思っていた」。右SBに入った西澤は前半から幾度となくオーバーラップ。守備だけでなく攻撃でもハッスルプレーを見せた。

 ハイライトは前半28分。理想的なゴールとなった。ピッチ中央でアルビレックス新潟のFWペドロ・ジュニオールからボールを奪うと、ドリブルで相手を引きつけ左サイドのMF細貝萌とワンツー。「思った通りのボールが返ってきた」という西澤は、ガラ空きとなった中央を突破。左足でシュートを叩き込んだ。後半16分に交代するまで、山田、坪井慶介、三都主アレサンドロとともに相手を零封。そしてユースの後輩DF濱田水輝にバトンを渡した。

 試合後はチームメイトに「オメデトウと祝福された」。この嬉しいゴールは「親やこれまで支えてくださった方々に伝えたい」と西澤。プロとしての歴史はまだ始まったばかり。今後の抱負を聞くと、「特にナビスコ杯は自分の試合だと思っているので、とにかく試合に出続けること」。日本代表招集や怪我人の影響で多くの主力選手を欠いたこの日のレッズ。しかし、そのような中でも若い力が、新しい力がキッチリと主張した。若手とベテランのバランスが程良くマッチしたこの日のスタジアムには、爽やかで新しい風が吹いていた。

<写真>浦和DF西澤
(取材・文 山口雄人)

※この連載企画では、ナビスコ杯のニューヒーロー賞候補選手の中で、各試合最も活躍した選手を取り上げていきます。
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