beacon

鹿島、小笠原ダイビングヘッド弾で先勝

このエントリーをはてなブックマークに追加

[7・15 ナビスコ杯準々決勝第1戦 鹿島 1-0 川崎F カシマ]

 2009Jリーグヤマザキナビスコ杯は15日、決勝トーナメントへ突入。準々決勝第1戦4試合が行われた。茨城県のカシマスタジアムでは、AFCチャンピオンズリーグ出場のため、この試合がともに今大会初戦となる鹿島アントラーズ川崎フロンターレが対戦。鹿島がMF小笠原満男の決勝ゴールで1-0で勝った。第2戦は29日に行われる。

 先発布陣はともに4-4-2。ホームの鹿島はGKが曽ヶ端準で4バックは右から内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中盤の底の位置に青木剛と小笠原満男が入り、攻撃的MFが本山雅志と野沢拓也。2トップは興梠慎三とマルキーニョスが先発した。

 一方、川崎FはGKが川島永嗣で、森勇介が出場停止の右SBには今季リーグ戦出場が1試合3分のみの久木野聡を抜擢。CBは菊地光将と伊藤宏樹のコンビで左SBには村上和弘。ダブルボランチには寺田周平と谷口博之が並び、2列目は右が中村憲剛で左が山岸智。2トップは鄭大世とジュニーニョが構えた。

 10日前に行われたJ1第16節は鹿島が退場者を出しながら約60分間を10人で耐えて1-1へ持ち込んだこのカード。前半は静かな展開で45分間を終えた。その中で鹿島は中盤へ下がってボールを受けるマルキーニョスが高いキープ力を発揮。これによりマークがやや薄くなった興梠や本山、野沢がドリブルでの仕掛けからシュートへと持ち込んだ。18分には右サイドの小笠原からパスを受けた本山がドリブルでDFを外して左足シュートを放つ。
 対して川崎Fは2列目に位置する中村にボールが入らず、攻撃を組み立てられない。それでも自陣にまで下がるなど動き回る中村が攻撃に絡み出すと、ボールも徐々に動き出す。16分には鄭が右サイドをフリーで駆け上がった久木野へ展開し、久木野のクロスに鄭が頭で合わせた。さらに27分には左サイドをドリブルで打開したジュニーニョのクロスを鄭がヘディングシュート。ただし、このシュートをGK曽ヶ端の好守に阻まれると、その後は鹿島の波状攻撃にさらされ、速攻もゴールへ届かなくなった。

 前半終盤押し込まれる時間の長かった川崎Fは、後半開始から山岸に代え、MF養父雄仁を投入。運動量が多く、捌き役としても能力の高い養父投入で展開を打開しようとしたが、後半も試合は鹿島ペースで進む。だが、ポゼッションで大きく上回る鹿島は中央、サイドから好機をつくるものの、川崎Fは崩されかけてもゴール前でギリギリ足にボールを当てるなど得点を与えない。
 すると、後半10分には久木野に代えて切り札のFWレナチーニョをピッチへ送り出した。寺田を最終ラインに下げ、中村をボランチへ。そして前線にジュニーニョ、鄭、レナチーニョを並べた川崎Fはレナチーニョのスピードあふれる突破などにより、流れを取り戻し、中村のFKがクロスバーを叩く場面もあった。

 だが、試合を動かしたのは本山、マルキーニョス、興梠に代えてMFダニーロとFW大迫勇也、FW田代有三へ前線を入れ替えていた鹿島だった。後半38分、右サイドの内田のロングスローがニアサイドのダニーロの頭上を越えた後、1バウンドして川崎F、鹿島の選手の選手が触れないまま逆サイドへ流れる。このボールに頭から背番号40が飛び込んだ。クリアしようとする相手と接触しながらも「魂」のダイビングヘッドを試みた小笠原のヘディングシュートが川崎Fゴールを破り、鹿島が先制。川崎Fは直後からFW黒津勝を投入するが鹿島守備陣がきっちりと封じ込み、逃げ切った。
 小笠原は試合後のインタビューで「2試合の中の1試合。まずは勝ててよかった」とホッとした表情を見せた。
 
<写真>後半38分の鹿島MF小笠原(40番)の決勝点
(取材・文 吉田太郎)

<ナビスコ杯関連リンク>
▼鹿島vs川崎

[Jの新風(8)]鹿島DF内田篤人
“巧者”鹿島、対国内4ヵ月不敗に
試合後の選手コメント

▼浦和vs清水
浦和がホームで先勝も清水も貴重なアウェーゴール
コロコロPK?闘莉王が冷静にPK成功
[Jの新風(9)]MF原口元気(浦和)
無駄に費やした45分間、清水は灰色の結果
選手コメント

▼G大阪vs横浜FM
山瀬、坂田らのゴールで横浜FMがガンバに勝利

▼G大阪vs横浜FM
強い!!F東京が石川らのゴールで5-1先勝!!

TOP