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川崎Fvs鹿島 試合後選手コメント

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[7.29 ナビスコ杯準々決勝第2戦 川崎F3-0(延長)鹿島 等々力]

 ナビスコ杯は29日、準々決勝第2戦を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレ鹿島アントラーズが対戦。第1戦を0-1で落としていた川崎Fは後半ロスタイム、FWジュニーニョの劇的ゴールで2試合合計1-1に追いつくと、延長戦でFWレナチーニョ、FW鄭大世が立て続けにゴールを奪い、劇的な逆転勝利で準決勝進出を決めた。
以下、試合後の選手コメント

<川崎F>
●FWジュニーニョ
―素晴らしいシュートだったが?
「あのシュートの形はずっと考えていた。05年にアウグストがいたとき、よくああいうシュートの話をしていた。トゥーキック気味にあの角度から打つ。アウグストにやっと決めれたって連絡するよ。彼もずっとあのゴールを狙っていて、決められなかったからね。足の3本指で蹴った。ブラジルではああいうシュートを3本の指で蹴るっていうんだ」
―ラストプレーだったが?
「自分でもラストプレーだと感じていた。あのシーンでは自分が決めるか、出血するぐらいの何かを受け止めるか、どちらかだった。なぜならゴール前には味方がいたし、あれが入らなかったらきっとみんな文句を言いに来ただろうからね」
―岩政と1対1の形だったが?
「シュートを打つスペースがあるのは見えていた。普通ならセンタリングを判断するけど、あえてそれを破って自分で打った。すごくいい試合をしたと思う。みんな激しく戦っていたし、自分たちを信じて、鹿島に勝てると最後まで信じた結果」
―ロスタイムになったときは何を考えていた?
「4分という時間はあった。絶対に最後まで戦わないといけない状態だった。45分経過して、まだ4分の時間があった。みんなが信じて戦ったから、あのゴールがあった」
―メンバーが試合ごとに変わって、競争意識もある?
「もちろん。スタメンが決まっている選手はいないと思うし、チーム内の競争は激しくなっている。タイトルは11人だけで獲れるものじゃない。チームの競争を高めて獲るべきものだと思う」

●FWレナチーニョ
「点を取りたい強い気持ちを持って試合に入った。それで1点取れてよかった。やる前から難しい試合になるのは分かっていた。試合中は最後まで勝利を信じて戦うのは当然のこと。ジュニーニョが重要なゴールを決めてくれた。あのゴールでチームがガラッと変わった」

●FW鄭大世
―右膝の状態は?
「プレー中は痛くない。試合になったらアドレナリンが出るし。久しぶりにDFの1対1を外して決められた。ずっとこれをやりたかった。伊野波相手にできたのもうれしい。この前やって、苦手意識を持っちゃっていたので」

●MF中村憲剛
「向こうは九分九厘、自分たちの勝利だと思ってたはずだし、あの1点で落ち込んでるのは明らかだった。延長の最初にたたみかけようと。そうみんなで話していた。鹿島は今月で3回目だったし、リーグ戦も最近勝利がなくて、苦しんだ時期を過ごしてきたけど、ぶれずに自分たちのサッカーを通して勝ちにつながったのがよかった。鹿島を倒したからには優勝しないといけない」

●DF村上和弘
「延長戦は支配できてたし、セカンドボールがうちにこぼれるようになった。流れが来たかなと思った。2点差付けれたのがデカイ。ベンチも戦ってたし、雰囲気がよかった。気持ちも入ってたし、うまく選手の意識を統一して戦えたと思う」
―対面の内田があまり上がってこなかった?
「いつもうちとやるときはこんな感じだと思う。3年やっていて、他のJリーグとか代表ほど前に出てこない。ジュニーニョがいるからなのか、うちの攻撃が速いからなのか分からないけど」

<鹿島>
●DF岩政大樹
「(後半ロスタイムの失点につながった)スローインをなぜああいう風にやらせて、自由に憲剛に蹴らせてしまったのか。入る、入らないにかかわらず、問題だと思う。リーグ戦もきょうと同じような展開で、相手につながれて、ゴール前まで来られている。それを決めれる選手がいたのが違い。今まで結果が出ていたがために、そこを突きつめられてなかった。ああいう風にゴール前で守る形になれば、いつかは入る。きょうも3点とも確率の高いシュートを打たせたとは思ってないし、DFラインに大きな問題があったとも思わない。ただ、確率の低いシュートでも入れる選手はいる。ギリギリのシーンを減らしていかないと、自然とこういうことも起こる」
―延長戦はショックが抜けなかった?
「落ち込むつもりはなかったけど、途中から出てきた元気な選手が素晴らしいシュートを決めた。局面局面で問題ある守備をしたとは思ってない」
―ジュニーニョのシュートの場面は?
「シュートの選択肢はなくはなかったと思うけど、クロスの確率が高いと思っていた。それにPKを取られるのも怖い。PA内だとジュニーニョはPKを誘うドリブルもしてくるから。シュートはニアサイドを破られたけど、ニアを切りに行くと、切り返されるので、ああいう場面では食いつかないのがディフェンスの鉄則。食いついて切り返されるのを一番恐れていた。ニアを破られたら、DFとしてはしょうがないというか、相手のシュートが上だったということになってしまう。悔しいですけど、次に同じ局面が来ても、僕には飛び込むことはできない。3点とも素晴らしいシュートだった。悔しいけど、相手をほめるべきだと思う。もっと前のところで止めるというか、ゴール前に張って守るんじゃない形にしないと」

●DF内田篤人
「ジュニーニョが余計なことしてくれたよ。イバさん(新井場)がガンガン行ってたし、俺は前半からあまり前に行かなかった。監督もテーマはバランスって言ってたし、バランスだけ取ってやってた。いい感じでできてたし、狙い通りだったけど、あとちょっと、ワンプレー。勝ちに行って点が取れなかっただけ。チャンスはつくっていたし。これをJリーグに響かせちゃいけない。次が大事だと思う」

(取材・文 西山紘平)

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