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[高校MOM_55]前橋育英MF小島秀仁(2年)_進化を遂げる司令塔

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.6 全国高校総体準々決勝 神戸科学技術 1-2 前橋育英 葛城市新庄第1健民運動場]

 U-17日本代表MF小島秀仁は今年、前橋育英(群馬)の中軸としてボランチに定着している。攻撃センスはかねてから非凡なものを持っていたが、4月のプリンスリーグ序盤の時点では、課題も決して少なくはなく、小島本人も自らの課題を「守備」と語っていたのだった。しかし、全国高校総体準々決勝では、攻撃のみならず守備においても素晴らしいプレーを見せ、4強入りの大きな原動力となった。

 その成長の背景にあるもの、それはU-17日本代表の経験である。「外国人と対戦してきたので、当たり負けすることが少なくなった。守備にも粘りが出てきた」。準々決勝の神戸科学技術(兵庫)戦は、その成長の証を示すものだった。バイタルエリアのスペースを消しながら、相手選手にしつこくプレッシャーをかけ続け、さらにチーム全体のバランスを取り、セカンドボールを拾っては攻撃の起点として獅子奮迅の働きを見せた。
 
 その姿は、昨年度の高校選手権ベスト4進出時のキャプテンで、前任の背番号14、米田賢生(現法政大)を彷彿とさせた。山田耕介監督はそんな小島を「絶対に欠かせない選手」と評価する。
 進化を遂げる司令塔。小島が成長する度、北関東の名門は悲願の全国制覇にまた一歩近づくことになる。

(取材・文 鈴木潤)
高校サッカー・09全国高校総体特集

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