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[Jの新風(11)]米本拓司(F東京)

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[9.6 ナビスコ杯準決勝第2戦 F東京1-0清水 味スタ]

 18歳のルーキーがFC東京の防波堤になった。MF米本拓司は中盤のつぶし役にとどまらず、ゴール前でも体を張った。後半17分、MF伊東輝悦のミドルシュートに体を投げ出してブロック。同29分には左サイドのスペースにスルーパスを通されたが、必死に戻ってMF枝村匠馬のクロスをスライディングでかき出した。

 「サポーターの声援もあって、ひとりひとりが動いていたし、僕も負けたらダメだと思って頑張って走った」。豊富な運動量と献身的な守備。米本が未然にピンチを防いだこともあり、チームは完封勝利で決勝進出を決めた。

 公式戦2戦連発中のルーキーにはゴールの期待もかかっていた。中盤でボールを持つと、ミドルシュートを期待するようにスタンドが沸いた。この日のミドルシュートは2本。3戦連発はならなかったが、米本のキャノンシュートは新たな武器にもなっている。

 「力んじゃいました。入らないのは僕的には普通なんですけど(苦笑)。でも、打たなきゃ入らないし」。攻守にわたる堂々としたプレーに新人の雰囲気はない。MF梶山陽平とのダブルボランチはいまやF東京の生命線とも言える。

 「とりあえずホッとしてます。勝って良かった。それしかない。内容どうこうより、結果を出すしかなかった。決勝に進めて良かった」。成長著しいF東京のダイナモが、優勝&ニューヒーロー賞の2冠にまた一歩、近づいた。

<写真>F東京MF米本
(取材・文 西山紘平)
※この連載企画では、ナビスコ杯のニューヒーロー賞候補選手の中で、各試合最も活躍した選手を取り上げていきます。

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