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[高校MOM_68]三菱養和SCユースMF加藤大(3年)_新潟入り決定的の指令塔、決勝T導く

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.19 全日本ユース(U-18)選手権1次R最終戦 三菱養和SCユース 5-0 広島ユース 西が丘]

 アルビレックス新潟入りが決定的になっている三菱養和SCユース(関東2)のU-18日本代表MF加藤大が、13年ぶり出場のチームを決勝トーナメントへ導いた。

 足の負傷の影響で「状態は60%」と首を振った加藤だが、U-18日本代表候補MF玉城峻吾とのコンビから繰り出されるパスが次々と広島ユースの急所を突いた。特に加藤は自ら仕掛けることは少なかったものの再三攻撃の局面に顔を出し、絶妙なパスとポジショニングで指令塔の役割を完遂した。

 前半43分には左サイドのスペースへ飛び出すと完ぺきな左足クロスでFW木村陽一郎のゴールをアシスト。なかなか2点目を奪えない中、決定的な仕事でチームを勢いづけた。これまでの2試合は自身、チームともに思うような試合をすることができていなかったが、「(これまで)みんながもう一歩頑張ればとれるところでとれていなかった。きょうはそこがよかった」。5-0のスコアに笑顔を見せたMFは、試合内容にも満足げな様子だった。

 飛び級でU-20日本代表候補にも選出されているMFの進路は注目を集めていたが、同じ三菱養和SCユース出身の「憧れ」の先輩・木暮郁哉が所属する新潟を選んだようだ。元日本代表DFで浦和監督を務めた経歴も持つ三菱養和・斉藤和夫監督からは「練習をしっかりしてくれるところ、食事の管理をしっかりとできるところ。サッカー漬けでやり込んで力をつけるチームを」というアドバイスを受けていたようだが、環境面などを考慮して進路を絞った模様。U-18代表の実力者は来季、オレンジのユニフォームに袖を通すことになる。

 進路を一本化したMFの今大会での目標ははっきりしている。高校3年で初めて出場する高円宮杯。「優勝を狙っている」と“街クラブが生んだ天才パサー”は高校チーム、Jクラブユース勢以外初となる高円宮杯日本一のタイトルを手土産にJ入りを果たす。

(取材・文 吉田太郎)
高校サッカー・全日本ユース2009

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