beacon

[高校MOM_72]磐田ユースFW海田佳祐(3年)_“ゴンの元で学んだ男”が2発

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.21 全日本ユース(U-18)選手権決勝T1回戦 磐田ユース 3-0 青森山田高 ひたちなか]

 「中山さん、決めましたよ!」
 3発勝利で5年ぶりの8強へ進出したジュビロ磐田ユース。勝利の立役者は幼稚園に通っていた頃、浜松市内の同じマンションに住んでいたFW中山雅史(磐田)に憧れてサッカーを始め、当時、日本を代表するストライカーから手ほどきを受けた経験もあるというFW海田佳祐だった。

 先制した直後の後半17分、磐田ユースは左サイドで相手ボールをインターセプトしたDF竹田清恭がクロス。これを左足で巧みにトラップした海田が左足を豪快に振り抜く。無得点だった前半はシュートよりもパスを意識過ぎたために、「とにかくシュートを打っていこうと思っていた」という背番号7の一撃は、弾丸ライナーでゴール左隅へと突き刺さった。
 「1点のリードじゃ、相手に反撃する勇気を与えてしまう。(早い段階に)2点目が取れてよかった」と振り返った海田。直後の22分にもMF清水貴史のスルーパスで抜け出し、冷静に3点目のゴールを決めた。この活躍に吉田光範監督も「積極的にいいゴールを決めてくれた」と讃えていた。

 昨年の大分国体では静岡県選抜の主将を務めた実力の持ち主。42歳となった現在も第一線でプレーするFWを目指してプレーしてきた海田は、8月に磐田のサテライトチームの試合で、中山と同じピッチに立つまでに成長した。「中山さんが自分のことを覚えていてくれたんでうれしかった」という海田。憧れの選手と一緒にプレーするという目標を叶えた17歳は「今大会の目標は(決勝が行われる)埼玉。1試合ずつしっかりと戦う」。一歩ずつ近づいてきたもうひとつの目標達成へ、「1年ぶりくらいかも」という1試合2発で勢いに乗ったFWはこれからも全力でゴールを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
高校サッカー・全日本ユース2009

TOP