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[ACL]頭をおとりに最後は右足で決勝点、ケネディ「もっともっと上へ」

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[9.30 ACL準々決勝第2戦 名古屋3-1川崎F 瑞穂陸]
※2試合合計4-3で名古屋が準決勝進出

 名古屋グランパスがACL初出場で準決勝への切符を手にした。運動量でも攻撃姿勢でも、川崎Fを凌駕した。猛攻を続けた名古屋の執念は、後半43分に実を結んだ。

 雨中の決戦に終止符を打ったのはオーストラリア代表FWケネディの右足だった。2試合合計3-3で試合は推移。このまま延長戦突入かと思われた後半43分、DF田中隼磨の右クロスにケネディが飛び込むと、ボールは逆サイドに流れ、フリーで走り込んだMFマギヌンの足元へ。「(逆サイドは)見えていた。マギヌンに合わせた」という田中のピンポイントクロスを捉えたマギヌンの左足シュートはGK川島永嗣に阻まれたが、跳ね返りをケネディが右足で押し込んだ。

 空中戦に圧倒的な強さを発揮する194cmのケネディの高さをおとりに使ったサイド攻撃。クロスは頭上を越したが、最後は足元にボールがこぼれて来たケネディは「体のどこに当たってもいい。ほとんどマギヌンのゴールだったけど、あそこでミスはできない。今はいい気分です」と“決勝点”を素直に喜んだ。

 23日の第1戦(1-2)に続く2戦連発。26日のJリーグ鹿島戦(4-1)を含めれば、公式戦3戦連発だ。アジア制覇のため7月に緊急補強したストライカーが、チームの期待にしっかりと応えた。「チームの中でしっかりプレーできている。クラブの夢が叶ってきた。ベスト4でなく、もっともっと上に行きたい」。ケネディはそう力を込めた。

 準決勝(10月21、28日)の相手はアルイテハド(サウジアラビア)かパフタコール(ウズベキスタン)。その先には国立競技場での決勝(11月7日)が待っている。Jリーグ勢対決を制し、日本勢唯一の4強入り。浦和、G大阪に続く3年連続のアジア制覇へ。名古屋が、その“挑戦権”をつかんだ。

<写真>
喜び合う名古屋イレブン(中央がケネディ)

(取材・文 西山紘平)

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