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[高校MOM_80]横浜FMユースFW関原凌河(3年)_ゴール重ねる171cmの1トップ

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.10 全日本ユース(U-18)準決勝 横浜FM 1-1(PK5-4) 三菱養和SCユース 国立]

 171cmの小柄な1トップがこの日も結果を残した。横浜F・マリノスユースのFW関原凌河は、プリンスリーグ関東と日本クラブユース選手権の得点王。チームの1トップを張るストライカーがその得点力を発揮し、先制ゴールを決めた。
 
 0-0の前半39分、横浜FMユースは相手のハンドにより敵陣中央でFKを獲得。すると「(高橋)健哉と目が合った瞬間、前が空いているのが見えた」とスペースへ走りこんだ関原に、素早いリ・スタートを試みた高橋からのパスが通る。そして関原は切り返しでマークを外し、右足で先制ゴールを決めて見せた。「(後藤)拓斗が上手く外を回ってDFを引き付けてくれた。自分は流し込むだけだった」とチームメイトに感謝。チームは試合を支配しながら得点できない展開だったが、関原はゴールでその試合の流れをさらに横浜FMユースへと傾けた。

 対戦相手の三菱養和SCユースが185cmの大型FW木村陽一郎の1トップシステムを敷いているのに対し、同じ1トップでも関原は171cm。身長差14cm、タイプも全く違うが関原は「日本代表でも岡崎選手や玉田選手とか小さな選手が1トップをしている。(1トップでも)小さいことは気にしていない。(得点を重ねられている理由は)味方のシュートのこぼれ球を狙っているし、ウチはいいパサーが多いので」と笑顔。先制点の後、チャンスに絡みながらも、チームに2点目をもたらすことができなかったことは反省材料だが、PK戦の末に勝利し、決勝で再び爆発するチャンスを得た。

 昨年はともに1点差で敗れた浦和ユースと名古屋U18が決勝へ進出した。「1点差で負けて悔しかった。でも逆に彼らが決勝へいったので、あれで自分たちもいけると感じた」と関原。「勝つしかない」と誓う決勝でも171cmの1トップが相手ゴールを破る。

(取材・文 吉田太郎)
高校サッカー・全日本ユース2009

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