beacon

[天皇杯]レノファ山口健闘も川崎Fが6発勝利

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.11 天皇杯2回戦 川崎F 6-1 レノファ山口 等々力]

 第89回天皇杯全日本サッカー選手権は11日、各地で2回戦第2日の試合を行った。J1の川崎フロンターレは川崎市の等々力陸上競技場で、山口県代表のレノファ山口と対戦。レノファ山口のFW柏原渉(前・福山大)に同点ゴールを許すなど苦戦を強いられたが、後半の5得点により、6-1で勝った。天皇杯はあす12日、2回戦残り1試合を行い、ベスト32が決定。3回戦は10月31日と11月1日、11月11日に開催される予定。

 前半22分、公式戦初先発のMF木村祐志の右CKから北朝鮮代表FW鄭大世が豪快なヘディングシュートを叩き込み、川崎Fが先制点を奪う。だが、川崎Fサポーターの歓声が鳴り止まないうちにレノファ山口の攻撃陣が牙を剥いた。キックオフからボールを運ぶと、MF鈴木修平(前・徳島ヴォルティス・セカンド)のパスがゴール前にこぼれ、GKと1対1になった柏原が左足でゴールを破り同点に追いついた。

 レノファ山口は、中盤で厳しいチェックをするMF鈴木に最終ラインでは前・G大阪の伊藤博幹と吉田健次郎(前・徳山大)の両CBが判断のよい守備で川崎Fにゴールを許さない。逆に巧みなボール捌きを見せるMF大野達也(前・徳山大)と長身FW安田忠臣(前・福岡)を起点に攻撃を展開した。そして35分にはMF福原康太(前・FCセントラル中国)の右足ミドルがゴール右ポストを叩く。勢いに乗ったチームは、波乱演出へ素晴らしい戦いを見せた。

 だが、その前に北朝鮮代表FWが立ちはだかった。後半開始直後の1分、木村の左CKをニアサイドに飛び込んだ鄭が頭で合わせ、勝ち越しゴール。さらに9分には再び木村の左CKをファーサイドのFW黒津勝が折り返し、鄭が三度頭でゴール右隅へと押し込んだ。

 エースのハットトリックの活躍で勝負の行方を大きく傾けた川崎Fは、14分にMFレナチーニョが別格のテクニックで中央突破し、そのまま4点目。さらに32分にも黒津が獲得したPKをレナチーニョが右足で決めて5-1とした。試合終了間際の43分にも村上の左クロスをDF井川祐輔が頭で叩き込み、ダメ押し。日本代表勢不在のなか、J1上位の強さを示して6-1で快勝した。

 前半こそレノファ山口の勇敢な戦いぶりに苦戦した川崎Fだったが、連戦の中でFWジュニーニョら主力数人に休養をとらせることに成功。ナビスコ杯で活躍したGK杉山力裕に右SB久木野聡、木村と20代前半の若手を先発させ、後半はCBの薗田淳を交代出場からボランチ起用し、MF登里享平とMF杉浦恭平の両アタッカーもテストする余裕の戦いぶりで、まずは初戦を突破した。

(取材・文 吉田太郎)

▼関連リンク
第89回天皇杯特設ページ

TOP