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[天皇杯]柏を追いつめたジェフリザ、PK戦で不運も

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[10.11 天皇杯2回戦 柏0-0(PK4-2)ジェフリザーブズ 柏の葉]

 ジェフユナイテッド千葉の下部組織でJFLに所属するジェフリザーブズが金星を逃した。引いて守ってカウンター。徹底した戦い方で柏を追い詰め、PK戦まで持ち込んだが、あと一歩及ばなかった。

 試合を想定した千葉U-18との練習試合では相手を13人にし、11人対13人で戦うなど攻め込まれる展開をしっかりシミュレーションしていた。越後和男監督は「しっかり守ってカウンターということしか練習してこなかった」と言う。

 120分間はほぼ思惑通り。結果はPK戦の末に敗れたが、「なんとか1点取って90分で逃げ切るプランだった。選手は120分の経験がないし、もたないだろうと思っていたが、予想以上に選手は走り切ってくれた。選手が非常に頑張ってくれて、120分戦うことができて満足しています」とねぎらった。

 被シュートは32本。決定的なピンチもGK大河原弘樹がファインセーブでしのいだ。「ひと泡吹かせてやろうと思っていた。ビデオでしっかり研究して、守り方にも共通理解があった」。狙い通りの120分間。耐えに耐えたジェフリザーブズだったが、勝利の女神は微笑まなかった。

 PK戦では柏の1人目、MF栗澤僚一が失敗。ところが、大河原が先に動いたとしてやり直しとなった。しかも、ペナルティースポット付近の芝の状態が悪いためエンドも変更することに。大河原は「悔しいですね。最初に(芝を)チェックして大丈夫ということだったのに。代表でもこういうのありましたよね。少し頭によぎりました」とうなだれた。

 日本代表でも04年のアジア杯準々決勝・ヨルダン戦で日本が2人連続で失敗したあと、宮本恒靖が主審にエンドの変更を要求し、大逆転勝利をおさめた。ジェフリザーブズにとっても、いったんつかみかけていた流れをもう一度引き戻すことは難しかった。

 ただ、J1チームを苦しめたという手応えも得られた。「相手は格上だし、J1だし、そういうところでしっかり自分のプレーができたのは残りのJFLに向けて自信になるし、生かせると思う」と大河原。千葉でJ1に7試合出場しているDF市原充喜も「(J1との試合は)久々だったので楽しかった。懐かしいなと。チームとしてはJFLで2位以内が目標だし、個人としては上(のカテゴリー)でやりたいというのもある。今日の経験を生かして、JFLでアピールしていきたい」と決意を新たにしていた。

(取材・文 西山紘平)

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