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[天皇杯]相手はJFLだけど…千葉が公式戦13試合ぶり勝利

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[10.12 天皇杯2回戦 千葉3-0Honda FC フクアリ]

 第89回天皇杯全日本サッカー選手権は12日、2回戦の残り1試合を行い、J1で17位のジェフユナイテッド千葉とJFL10位のHonda FCが対戦。千葉は後半4分にFW巻誠一郎、同17分にDF和田拓三、同36分にFW新居辰基がゴールを決め、3-0で快勝した。これで2回戦全36試合が終了。3回戦は10月31日、11月1、11日に行われる。

 千葉は4-4-2で、GK岡本昌弘、4バックは右から和田拓三、福元洋平、ボスナー、坂本將貴と並んだ。中盤は下村東美と中後雅喜のダブルボランチ、右に工藤浩平、左に谷澤達也。新居辰基と巻誠一郎が2トップを組んだ。
 Honda FCも4-4-2で、GK清水谷侑樹、4バックは右から牧野泰直、石井雅之、川嶋正之、桶田龍。中盤はダブルボランチが川島啓吾と糸数昌太、右に鈴木弘大、左に早坂良太が入り、2トップは新田純也と伊賀貴一だった。

 千葉は前半1分に谷澤が積極的にミドルシュートを狙い、オープニングシュートを放った。Honda FCも同2分、お返しとばかりに糸数が強烈ミドル。千葉はGK岡本がなんとか触り、CKに逃れた。

 立ち上がりはHonda FCのペース。ボールをつなぎながらサイドを攻略し、2トップも裏への意識が高く、千葉を押し込んだ。

 千葉は前半11分に相手のミスを奪った新居が絶好機を迎えたが、右足のシュートは完全に力んでしまい、真横に飛んでいった。

 徐々に落ち着きを取り戻した千葉もボールを回せる時間が増え始める。特に前線で巻が制空権を取ったことでセカンドボールも拾えるようになり、試合の流れを引き戻した。

 しかし、最後の崩しのところで工夫がなく、相手守備陣に跳ね返される。前半38分にはロングボールから谷澤が抜け出しかけるが、DFに厳しく体を寄せられ、シュートはGK正面に飛んだ。

 谷澤のスピードに対応できないHonda FCは前半43分にも谷澤に突破を許し、巻にスルーパスを通されたが、DF桶田がスライディングでシュートコースに入り、ブロックした。

 前半終盤の猛攻にも我慢強く耐えていたHonda FCだったが、後半4分、ついに先制点を許してしまう。千葉はDFの中途半端なクリアを拾った中後がPA内左サイドの巻に展開。巻はライン際でDFを1人かわし、角度のない位置から右足でゴールに流し込んだ。

 さらに後半6分、工藤のスルーパスを受けた谷澤がフリーで狙ったが、シュートはゴール右へ。同11分にもFKのチャンスから中後の左クロスに巻がGKに競り勝ってヘディングシュートを狙ったが、右に外れた。

 立て続けにチャンスをつくる千葉は後半17分、追加点を挙げる。左サイドでボールを持った谷澤が逆サイドへクロス。PA内で受けた和田が鋭い切り返しでDFをかわし、左足でニアサイドを破った。

 2点ビハインドとなったHonda FCは後半24分に伊賀に代えてFW川島大樹、同31分に早坂に代えてFW吉村和紘を投入。鈴木を前線に上げ、川島大を右、吉村を左に張らせる攻撃的な布陣で反撃を狙った。

 しかし、後半34分、相手のミスからチャンスをつかむも、新田のシュートはゴール上へ。逆に同36分、決定的な3失点目を喫した。

 千葉は途中出場のMF米倉恒貴がPA内をドリブルで突進。シュートはDFに当たったが、すぐに切り替えてプレッシャーをかけ、DFのクリアに足を伸ばす。ゴール前にこぼれたボールは新居の目の前へ転がり、新居が左足で押し込んだ。

 3-0の快勝を飾った千葉は、JFL相手とはいえ、公式戦13試合ぶりの勝利。江尻篤彦監督にとっても待望の初勝利となった。

(取材・文 西山紘平)

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