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[天皇杯]横浜FMがJ1の意地!福島Uを4-1で退ける

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[11.1 天皇杯3回戦 横浜FM4-1福島ユナイテッドFC 日産ス]

 第89回天皇杯全日本サッカー選手権は1日、各地で3回戦の2日目が行われ、横浜・日産スタジアムでは横浜F・マリノスと福島ユナイテッドFC(東北社会人1部)が対戦。横浜FMがFW渡邉千真らの得点で4-1と快勝し、J1の意地を見せた。2回戦でC大阪を下した福島ユナイテッドFCには2試合連続のジャイアントキリングが期待されたが、元平塚のDF時崎悠の1点に終わった。

 横浜FMは6試合の出場停止処分を受けていた影響で控えに回っていたGK飯倉大樹が先発復帰。システムは4-4-2でDFラインは右から田中裕介、小椋祥平中澤佑二、小宮山尊信、ボランチに松田直樹と河合竜二、右MFに長谷川アーリアジャスール、左MFに狩野健太、2トップは渡邉千真坂田大輔が組んだ。

 対する福島ユナイテッドFC(福島U)はシステムは4-1-4-1でGKは内藤友康(前山形)、DFラインは右から小田切啓、時崎悠(前水戸)、青柳雅信、金基洙(前水戸)が入り、 中盤の底に清水純、2列目は右から深澤幸次(前栃木)、間下浩延、片原潤、金功青、1トップはFW村瀬和隆が務めた。

 試合開始すぐに福島Uが猛攻を仕掛けた。前線から激しくプレスをかけてボールを奪いにいく。開始29秒、右サイドからのクロスにMF金功青が頭を合わせたが、ゴール左上に外れた。さらに前半2分にはMF深澤が右サイドをドリブルで持ち込み、シュート。枠を捉えられなかったが、J1相手に押し込んだ。

 相手の“奇襲”に面食らった感のあった横浜FMだが、すぐに試合のリズムを取り戻した。細かくパスをつないで攻め込む。そして前半11分、ワンタッチでパスをつないでゴール前に進入。最後はシュートのこぼれ球からFW渡邉千真が決めて1-0と先制した。

 その後も横浜FMペースで試合が進む。前半17分にはFW坂田大輔が追加点を奪い2-0とした。福島Uもサイドをうまく使って攻めようとするが、なかなかバイタルエリアに侵入できない。途中、MF金功青とFW村瀬のポジションを入れ替えるなどして攻略の糸口を探した。

 横浜FMがボールを支配する中、前半43分には右サイドからDF小宮山がクロスを入れると、左サイドから飛び込んできたDF田中裕介がヘディングシュート。しっかりと枠の中に入れて3-0と突き放した。前半はこのまま3-0で折り返した。

 お互いにメンバー交代はなく後半がスタート。再び地力に勝る横浜FMが主導権を握った。しかし、福島Uが必死に守り、得点は奪えない。後半12分、横浜FMはMF松田に代えてDF金根煥を投入。金をCBに入れ、CBの小椋を本来のボランチに据えた。

 福島Uは後半17分、MF清水に代えてFW山下亮介を投入。攻撃の枚数を増やして、1点を奪いにいった。横浜FMはその1分後、DF田中に代えてDF丁東浩を投入した。

 後半23分、福島Uがあわや追撃弾という好機を作った。FWの位置に入っていたMF深澤がゴール前でシュート。鋭いグラウンダーのボールは左ポストに当たり、ゴールはならなかった。このシュートをきっかけに、福島Uが勢いを取り戻す。

 後半27分、福島Uに待望のゴールが生まれた。CKからDF時崎悠がニアで頭を合わせてゴール。平塚、水戸でプレーした元Jリーガーが意地の一発を決めた。しかし、横浜FMもすぐに反撃。失点から2分後、早い攻撃からMF狩野健太が追加点を決めて4-1とし、再び突き放した。

 後半39分、福島UはMF深澤に代えてMF桑原剛(前草津)を投入。もう1点を狙いにいった。   

 試合はその後も横浜FMが主導権を握り続ける。ロスタイムにはカウンターからFW坂田がゴール前まで突進するなど、手を緩めない。試合は4-1のまま終了。今季は天皇杯しかタイトルの可能性がない横浜FMが、しっかりと4回戦に駒を進めた。

 福島Uは敗れたが、一生懸命さの伝わる試合運びをみせ、試合後は横浜FMサポーターからも暖かい拍手が送られていた。

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(取材・文 近藤安弘)

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