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[ACL]浦項が国立決戦を制し初優勝、クラブW杯出場へ

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[11.7 ACL決勝 アルイテハド1-2浦項 国立]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は7日、東京・国立競技場で決勝を行い、4大会ぶり3回目の優勝を狙うアルイテハド(サウジアラビア)と初の決勝進出を果たした浦項スティーラーズ(韓国)が対戦。浦項は後半12分にFWノ・ビョンジュン、同21分に韓国代表DFキム・ヒョンイルがゴールを奪うと、アルイテハドの反撃を同29分のMFモハメド・ヌールの1点に抑え、2-1で競り勝った。初優勝を飾った浦項は12月にUAEで開催されるクラブW杯(FCWC2009)にアジア代表として出場する。

 アルイテハドは4-2-3-1のセンターバックの一角にサウジアラビア代表DFハマド・アル・モンタシャリが入り、中盤の右サイドにはモロッコ代表MFヒシャム・アブシェルアン。トップ下は名古屋との準決勝第1戦でハットトリックを達成したサウジアラビア代表MFモハメド・ヌールで、1トップにチュニジア代表FWアミン・シェルミティが入った。
 浦項は4-3-3のシステムで、センターバックの韓国代表DFキム・ヒョンイルが守備を統率。中盤は逆三角形に並び、前線は右からFWデニウソン、FWステボ、FWノ・ビョンジュンの3トップだった。

 連動したプレスでボールを奪い、素早い攻撃でチャンスをうかがう浦項に対し、アルイテハドは個々の能力を前面に押し出し、個人技で打開を図る。

 前半12分にはアルイテハドが最初のチャンスをつくった。ヌールのスルーパスにシェルミティが抜け出し、左足でシュート。決定的な形だったが、浦項のファン・ジェウォンがスライディングでCKに逃れる。

 浦項も前半15分、MFキム・ジェソンのパスを受けたMFキム・テスが左足でミドルシュートを放ったが、GKが抑えた。

 前半22分にはまたしてもアルイテハドが決定機をつくる。アルサクリのピンポイントFKにレダ・タカルが頭で合わせたが、惜しくもGKの正面を突いた。

 浦項は前半29分、ステボが遠めからシュートを狙ったが、枠の外。アルイテハドは良い位置でのFKも2度あったが、生かし切れない。互いに決め手を欠いた前半は0-0で折り返した。

 後半最初のチャンスもアルイテハド。後半5分、左サイドからのクロスにシェルミティがDFと競り合いながらヘディングシュートを放つと、これが惜しくもクロスバーに弾かれた。同10分にもシェルミティはチャンスを迎え、アブシェルアンの左クロスに左足で合わせたが、大きく上に浮かしてしまった。

 運にも味方されながら粘り強く耐えていた浦項はセットプレーのワンチャンスを生かす。後半12分、絶好の位置で獲得したFKのチャンスにノ・ビョンジュンが右足で直接狙うと、シュートは壁の間を抜けてゴールへ。ついに試合が動いた。

 先制点で勢いに乗る浦項は後半16分、デニウソンが強烈なミドルシュートでゴールを襲う。これはわずかにゴール左にそれたが、同21分、またしてもセットプレーで追加点を奪う。

 キム・ジェソンの右FKに合わせたのはDFキム・ヒョンイル。下がりながらの難しいヘッドをゴールネットに突き刺し、2-0とリードを広げた。

 アルイテハドもすぐに反撃する。後半29分、左クロスからシェルミティがヘディングシュート。GKがかろうじて弾いたが、クリアが弱くなり、こぼれ球をヌールが左足で叩き込んだ。

 1-2と追い上げられた浦項は後半37分にまたもセットプレーからゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定。試合を決定付けることができず、終盤はアルイテハドの猛攻を受けたが、体を張ったディフェンスで跳ね返し、そのまま2-1で逃げ切った。

(取材・文 西山紘平)

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