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[ACL]4つ目のタイトル獲得に浦項監督が豪語、「ACLはレベルが低い」

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[11.7 ACL決勝 アルイテハド1-2浦項 国立]

 ACL初優勝を達成した浦項スティーラーズ(韓国)のセルジオ・ファリアス監督は誇らしげに胸を張った。「この大会のレベルが高いとは思わない。テクニカルな面でハイレベルな試合になったのは(グループリーグの)川崎F戦と、この決勝ぐらい。それ以外はそこまでレベルが高くなかった」と言い切った。

 決勝で対戦したアルイテハドに対しても痛烈だった。「優勝するには、拮抗した状況からどう出口を見つけるかが大事。我々はセットプレーで活路を見出した。セットプレーがアルイテハドの弱点だった」と、セットプレーで2得点を決めた展開を自画自賛。「日本では韓国サッカーの特徴は理解されていると思うが、サウジアラビアではどうなのか。(アルイテハドは)韓国サッカーに関して研究不足だった。それが教訓として残ったと思う」と強気に言い放った。

 アルイテハドのカルデロン監督が浦項の時間稼ぎとも思える終盤の試合運び、審判のジャッジを批判したことについても、ブラジル人指揮官は「私はカルデロン監督の意見に賛同しない」と一蹴した。アルゼンチン出身のカルデロン監督に対して「お互い南米出身の監督。南米では、勝つためならルールの範囲内ですべての手段を用いることは良く知っているはずだ。審判は我々に何の処分も下していない。ルール上、何の問題もなかったプレーだったということだ」と指摘。“負け惜しみはやめろ”と言わんばかりだった。

 9月のピース杯に続いて今季2冠を達成した浦項は、Kリーグとの3冠も射程圏に捉えた。リーグ戦を2位で終え、すでにプレーオフ進出を決めている。3~6位のチームで争われる準プレーオフを勝ち上がったチームと29日に対戦。このプレーオフを制すれば、リーグ1位の全北現代とのチャンピオンシップ(12月2、6日)に進み、Kリーグ王者の座を争う。

 「私も3冠に期待している」と不敵に笑ったファリアス監督。05年に浦項の監督に就任して以降、07年にKリーグ、08年にFA杯を制し、今季はすでにピース杯、ACLの2冠を達成した。自身4つ目のタイトルは「我々にとって夢」というクラブW杯(12月9~19日、UAE)への出場権ももたらした。

 「その前にKリーグで2度目のチャンピオンを目指している。クラブW杯はサッカークラブにとって頂点の大会。万全の準備をする。どこまで勝ち進めるか、ここでは言えないが、最善を尽くすことだけは言える」と語った42歳の指揮官。最後には「どの国になるかは分からないが、いつか監督としてW杯に行きたいと思っているし、行けると信じている。それはもちろん、私の母国であるブラジルで開催される2014年のW杯を目指しているということだ」と壮大な夢も口にしていた。

<写真>浦項のファリアス監督
(取材・文 西山紘平)

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