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[ACL]相馬!闘莉王!浦和が"逆転"で4強入り、準決勝でG大阪と日本勢対決

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[9.24 ACL準々決勝第2戦 浦和2-0アルカドシャ 埼玉]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は24日、各地で準々決勝第2戦を行い、浦和レッズはホームでアルカドシャ(クウェート)と対戦した。アウェーでの第1戦を2-3で落とした浦和は前半31分にMF相馬崇人、後半9分にDF田中マルクス闘莉王がゴールを決め、2-0で勝利。2試合合計4-3とし、2年連続の4強入りを決めた。10月8、22日の準決勝では、同じ日本勢のG大阪と対戦する。

 DF堀之内聖が出場停止の浦和は3-5-2のシステムで、GK都築龍太、3バックが右から坪井慶介、田中マルクス闘莉王、阿部勇樹と並んだ。中盤は細貝萌と山田暢久のダブルボランチで、右に平川忠亮、左に相馬崇人、トップ下にポンテが入り、高原直泰とエジミウソンが2トップを組んだ。
 アルカドシャは4-2-3-1のシステムで、第1戦で1得点アシストと活躍した元チュニジア代表MFベンアシュールがトップ下に位置した。

 準決勝に進むには勝利が絶対条件の浦和は立ち上がりから平川、相馬の両翼が積極的に攻撃参加し、サイドからチャンスを伺う。引き分けでもいいアルカドシャは手堅く守ってカウンターが狙いだった。前がかりになる浦和に対し、何本かDFラインの背後にスルーパスを通し、決定機をつくった。
 浦和は前半9分、CKのカウンターから高原のパスを受けたエジミウソンが力強いドリブルでDFを振り切り、右足でシュートを打つも、惜しくもクロスバーを直撃。同21分には山田暢の右クロスに高原が豪快なジャンピングボレーで合わせたが、ゴール左に外れた。
 アルカドシャもベンアシュールや左MFのアルシャイフ、ボランチのケイタが高い個人技を見せ、タメをつくって鋭いパスを前線に繰り出した。前半17分にはベンアシュールのスルーパスに抜け出したFWアルモタワがGKと1対1となる絶好機を迎えたが、都築が体を張ってピンチをしのいだ。
 互いに攻撃に鋭さがあり、どちらにゴールが生まれてもおかしくない展開だったが、先制したのはホームの浦和。前半31分、ポンテの左CKを相手DFがはじき返すと、約25mの距離から相馬が左足ダイレクトで打ち返す。強烈な弾丸ミドルは一直線にゴール左に突き刺さった。これで2試合合計3-3とした浦和はアウェーゴールの差で上回り“逆転”。一気に優位の立場に立った。
 このままでは敗退が決まるアルカドシャも反撃に出る。前半43分、右MFアルアメルのスルーパスからベンアシュールが右サイドを抜け出すと、鋭い切り返しで細貝をかわし、左足を振り抜いたが、シュートはゴール左にそれた。

 1-0で折り返した後半9分、浦和が早くも2点目を奪った。右サイドからのポンテのFKは逆サイドでフリーの闘莉王へピンポイントで届く。慌ててマークに来たDFを闘莉王は胸トラップでかわし、角度のない位置から右足を振り切り、豪快にゴールネットを揺らした。2-0。2試合合計4-3と逆転し、1失点までなら勝ち抜けという展開になった。
 2点取って追いつくしかなくなったアルカドシャは後半19分、一気に2人を交代。ケイタの1ボランチという4-3-3という攻撃的布陣にし、反撃に出たが、逃げ切りに入った浦和の堅固な守りを切り崩せず、強引なミドルシュートで攻撃が終わる場面が目立った。後半37分には途中出場のFWアルサラマが絶妙なスルーパスを通し、アルモタワが再びGKと1対1を迎えたが、右足アウトにかけたシュートはわずかにゴール右へ。絶好のチャンスを逃した。
 結局、余裕の試合運びでセーフティリードを保った浦和が2-0で逃げ切り勝ち。2連覇を狙うアジア王者が2大会連続の4強入りを果たした。

(取材・文 西山紘平)

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