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[ACL]鹿島、第2戦アウェーでも激闘落とし零封敗退

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[9.24 ACL準々決勝第2戦 アデレード・U(オーストラリア)1-0鹿島(日本) アデレード]

 アジアチャンピオンズリーグ(ACL)は24日、決勝ラウンド準々決勝第2戦を行い、オーストラリアではアデレード・ユナイテッドがホームで鹿島アントラーズを迎え撃った。鹿島は後半28分に先制点を奪われると、数あるチャンスを最後まで得点に繋げられず0-1で敗北。第1戦を1-1で分け、2試合合計を1-2とし念願の準決勝進出を逃した。

 キーマン小笠原満男を怪我で欠く鹿島は、第1戦と同様4-4-2の布陣。GK曽ケ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、大岩剛、中田浩二。中盤は青木剛と中後雅喜のダブルボランチ、右サイドにダニーロ、左サイドに本山雅志が入り、興梠慎三とマルキーニョスが2トップを努めた。対するアデレード・Uは中盤に第1戦で得点を決めたドッドを、1トップに元オーストラリア代表FWアゴスティーノを配し、攻撃的な布陣で臨んだ。

 試合は序盤から、アデレードが攻め込めば鹿島も負けじと相手ゴールに迫る、攻守のスイッチが早い展開が続いた。開始早々、右サイド内田からのクロスを興梠がダイビングボレーで合わせると、前半8分にアデレードはエースのアゴスティーノが巧みな個人技からシュート。その数分後には、今度は鹿島が中盤から本山、内田、興梠と流麗なパスワークで中央を突破。そのまま興梠がゴール右上狙いでフィニッシュしたがGKの俊敏な判断の前に阻まれ、鹿島は絶好のチャンスを逃した。
 しかし、その後鹿島には厳しい時間帯が訪れた。前半16分、アデレードの中盤から左サイドにスルーパスが出るとそのままクロスを入れられた。20分にも、中田浩がドッドにボールを奪われると右ライン際を独走され、そのまま低いクロスを入れられゴールを脅かされた。鹿島は決定的なピンチを立て続けに迎えたが、相手の連携の悪さに救われる形となった。その後も鹿島は、中盤で素早く捌かれ両サイドからの攻撃に暫く手を焼いた。鹿島はこの苦しい時間の失点を逃れ、前半42分に決定的なチャンスを迎えた。中盤の本山が前線の裏のスペースにパスを出すと興梠が走りこみGKと1-1の状況からシュートを放った。しかし相手GKにセーブされ、0-0のまま前半を折り返した。

 後半に入ると鹿島がポゼッションを高め、やや有利に試合を進めた。しかし後半12分、アデレードがアゴスティーノに替えて元ブラジル代表のクリスチアーノを入れた事で流れが変わった。15分、24分と立て続けにクリスチアーノからパスを受けた右サイドのコーンスウェイトが中に切れ込んでシュート。アデレードは一気に攻勢を強め、後半28分に試合を動かした。ドッドがミドルレンジから強烈なシュートを放つと、そのこぼれ球をゴール左位置で拾ったクリスチアーノが左サイドのカッシオへ繋ぐ。カッシオが鋭いクロスを放り込むと、197cmの長身コーンスウェイトがダイビングヘッド一閃、ゴールに叩き込んだ。
 鹿島も本山から野沢拓也、中後から増田誓志、中田浩から田代有三に替え点を取りに出たが、一気に引きだしたアデレードの守備を崩しきれない時間が続いた。36分には増田のクロス、42分にはFKから大岩が飛び込むがあと一歩の所でDFやGKの好守備に阻まれた。鹿島は全員で攻めあがり、ロスタイムにもマルキーニョス、内田からのクロスに長身の岩政が果敢に飛び込んだが、アデレードにチャンスを摘まれた。鹿島イレブンの奮闘虚しく、試合は0-1で終了。鹿島はこれでホーム・アウェー2戦とも勝利ならず、準々決勝で姿を消すこととなった。

(文 山口雄人)

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