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[ACL]G大阪、ゲームを支配するもホームで勝ちきれずドロー(G大阪vs浦和)

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[10.8 ACL準決勝第1戦 G大阪1-1浦和 万博]

 ACL準決勝第1戦が8日行われ、万博記念競技場ではホームのガンバ大阪と07年王者の浦和レッズが激突。ACL史上初の日本勢同士の準決勝は、細貝萌のゴールで浦和が先制するも、G大阪も遠藤保仁のPKで同点に追いつき1-1のドローに終わった。

 ホームのG大阪は4-4-2。GKに藤ヶ谷陽介、4バックは右から加地亮、中澤聡太、山口智、下平匠。橋本英郎と明神智和をダブルボランチに配し、右翼に遠藤、左翼には二川孝広。トップは左に今大会5得点と好調の山崎雅人が、右に同2得点の播戸竜二が入った。
 一方、アウェーの浦和は3-5-2。GKは都築龍太。最終ラインには右から坪井慶介、堀之内聖、阿部勇樹。田中マルクス闘莉王は両足負傷のため控えに回った。中盤の底には右に山田暢久、左に細貝、右サイドには平川忠亮、左サイドには相馬崇人、トップ下にはポンテが入り、2トップは右を高原直泰、左をエジミウソンが努めた。

 序盤ペースをつかんだのはG大阪。G大阪は中盤での早いプレスで相手のミスを誘ってボールをキープすると、すかさず攻撃にスイッチ。少ないパスを繋いでゴール前にボールを運んだ。前半5分、G大阪はPA左外からのFKを得ると、遠藤がゆるい浮き球をゴール前に入れる。反応した播戸が振り返り様にシュート。17分には、二川、播戸、再び二川と右サイドを崩し、PAに進入。二川がフィニッシュするも、都築の好守備の前に得点できなかった。その後も、ボールを奪っては明神、山崎がドリブルで攻めあがりシュートするなど、積極的に得点を狙った。
 一方浦和は、山田や細貝が左右に散らし相馬、平川からの突破を試みるが、G大阪の守備の前にチャンスを潰される時間が続いた。しかし、ワンチャンスを活かしゲームを動かしたのは浦和だった。前半22分、左サイドの相馬がワンステップで二川を抜き去ると、ドリブルで中へ切れ込んでクロス。一度はクリアされたが、そのこぼれ球を細貝がPA外からシュート。鋭い弾道のボールをゴール左隅に叩き込み、1-0と先制した。
 その後も試合は拮抗。G大阪は遠藤、下平、山崎らの連携からラストパスは出すものの、決定機を作ることができない。遠藤の直接FK、CKなどリスタートからの攻撃も不発に終わった。浦和も平川、相馬のスピードにのった突破からゴール前にボールを運ぶもラストパス、シュートの精度が低く、互いに得点できないまま前半を折り返した。

 後半は、ホームでの負けが許されないG大阪がゲームを支配。遠藤を中心に下平、明神、橋本らと細かくパスを繋いでチャンスを伺い、中で崩せないならばサイドへと動き回ることで攻撃の網を張った。後半10分、PA左外の遠藤がゴール前中央のスペースにパスを出すと、明神が走りこみ強烈なミドルシュート。DFの身体に当たってボールは軌道を変えポストに嫌われたが、決定的な場面を作った。11分には右CKのこぼれ球を途中交代の佐々木勇人が、20分、22分には山崎がシュート。得点にはならなかったものの、怒涛の攻めで浦和を圧倒した。 
 後半34分、浦和はG大阪の攻めに対し決定的ミスを犯す。PA内にスルーパスがでると抜け出した播戸に対し相馬が堪らずがファウル。G大阪はPKを得ると、遠藤が落ち着いて右隅にシュートを決め、1-1。試合を振り出しに戻した。その後もG大阪の勢いは止まらない。遠藤からのワンタッチのパスで途中交代の安田理大、下平にはたきチャンスを作りシンプルな攻撃で浦和ゴールに攻め上げた。
 浦和は後半、ポンテを梅崎司に、坪井を闘莉王に、高原を田中達也に替え攻撃陣を増やすがチャンスを作れない。連携が上手くいかず相手にボールを奪われて自陣に攻め込まれる展開が最後まで続き、試合はそのまま1-1のドローで終わった。

(取材・文 山口雄人)

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