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[ACL]敗戦に近いドローで昨年王者・浦和の連覇に黄色信号

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[10.8 ACL準決勝第1戦 G大阪1-1浦和 万博]

 浦和レッズのACL連覇に黄色信号が灯った。アウェーでの戦いとなった準決勝第1戦。浦和は前半22分にMF細貝萌がゴール前のルーズボールを叩き込み先制したものの、後半はガンバ大阪にゲームを支配され、MF相馬崇人の痛恨のファウルから遠藤保仁のPKで同点弾を許した。後半20分過ぎから指揮官ゲルト・エンゲルスが立て続けに田中マルクス闘莉王梅崎司田中達也を入れるも采配はふるわなかった。
 「相手はセミファイナルだから気持ちが違った。次(準決勝第2戦)は守りに入ったらダメ、今日の後半のようになってしまう」。MF山田暢久がそう振り返ったように、王者・浦和は1点リードしてから守りに入り、相手の猛攻を許した。DF坪井慶介も「悔しいです。今日のゲームは負けている部分が多かった」と試合を総括した。
 これまで浦和のタイトル奪取の前には、常にG大阪が立ちはだかってきた。05年Jリーグの優勝争いでは、G大阪に一歩及ばずリーグ2位。06年は接戦の末、G大阪を3-2で下しリーグ初優勝。同年の天皇杯でもG大阪を決勝で1-0と完封、2冠を手にした。そして連覇をかけた今年のACL準決勝。またしてもG大阪が浦和の前に立ちはだかり、ドローだったとはいえ内容で圧倒した。G大阪のFW播戸竜二は「浦和にはとにかく負けたくない、負けられない試合だった」と語り、気持ちで王者に勝ったことを試合内容でも証明した。DF中澤聡太も「浦和の攻撃に脅威は感じませんでした」と、牙の抜け落ちた王者の戦いぶりを一蹴。浦和は、このゲームでG大阪にその自信を増長させてしまった。
 再びアジアの頂点へ。赤い悪魔よ、やれんのか。ベストメンバーではなかったものの、浦和はこのゲームを次にどう繋げるのか。その答えは22日、真っ赤に染まるホーム・埼玉で出る。

(取材・文 山口雄人)

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