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[選手権]4年連続8強の岩手県勢から初出場の不来方は初戦敗退(不来方vs大阪桐蔭)

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[12.31 第87回全国高校サッカー選手権大会1回戦 不来方(岩手)0-5大阪桐蔭(大阪) 市原臨海]

 4年連続8強入りの岩手県勢を代表して初出場を果たした不来方(岩手)が5失点の大敗を喫し、初戦で散った。前半3、4分に連続失点。初戦の緊張感が解けないまま、試合のペースを大阪桐蔭(大阪)に握られた。後半2分にも3失点目。同4分にはPKのチャンスをつかんだが、MF北條宏(3年)のキックはGKにキャッチされ、万事休す。後半14、25分にも失点を重ね、まさかの5失点を喫した。

 後半31分には主将のDF上小林亨(3年)がピッチに入った。11月2日の岩手県大会決勝で右ひざの内側側副じん帯を損傷し、右ふくらはぎも肉離れ。全治2ヵ月の診断を受けたが、懸命のリハビリで全国の舞台に間に合わせた。「スタミナの問題もあって、先発では出れなかった」が、0-5の状況で途中出場し「チームが精神的に落ち込んでいた。1点でも返していこうと、みんなを元気づけるためにも引っ張っていこうと思った」とチームを鼓舞。ゴールにはつながらなかったが、大量得点差にも最後まであきらめず、80分間を戦い抜いた。

 「力不足。数多くの試合を見せられなくて申し訳ない」。岩手代表としての責任を果たせず、上小林はうなだれたが、不来方として新たな歴史の1ページを刻んだことは確か。夢の続きは、この悔しさを味わった後輩たちに託されることになる。

<写真>0-5大敗にショックを隠せない不来方イレブン

(取材・文 西山紘平) 

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