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[選手権]背番号10のCBが強力攻撃陣を完封(桐光学園vs立正大淞南)

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[高校サッカー注目選手クローズアップ]

[12.31 第87回全国高校サッカー選手権1回戦 桐光学園(神奈川) 0-2 立正大淞南(島根) 三ツ沢]

 U-19日本代表のストライカーの前に10番を背負ったCBが立ちはだかった。立正大淞南(島根)の4バックの中央に構えたDF松田陸はエース番号をつけた2年生CB。この日対戦した桐光学園(神奈川)にはU-19日本代表FW瀬沼優司(3年)がいたが、そのFWを中心とする相手攻撃陣を無得点に封じ込んだ。
 「相手の11番(瀬沼)はドリブルで突っかけてくる。あとは左MFの突破と右SBのオーバーラップに気をつけていた」という松田陸。完封勝利を飾った10番だが、相手を封じ込める手応えをファーストプレーで得ていた。「(桐光の)寺内(渉)さん止めた時に絶対に行けると思った」。その言葉通り、相手2トップに厳しいプレッシャーを浴びせ、173cmながらクロスボールでも負けなかった。
 寺本健人(3年)とのCBコンビは相手の強力アタッカー陣に穴を広げられそうになりながらもゴールを渡さない。そして「自分たちの方が下だと思っていた」という相手に完封勝利を収めた。攻撃能力が高く、県大会準決勝、決勝ではいずれも決勝ゴールを決めている松田陸だが、自身が攻めざる場面を作られることもなく勝利を収めた。

 元々は関西出身。立正大淞南でDF柳楽智和(現福岡)らが活躍している姿を見て、双子の力ととも同校の門を叩いた。今は島根代表の誇りを持って戦っている。全体練習後の自主練で力とともに1対1の練習を繰り返し、磨いてきた力は全国でも十分に通用した。これからの戦いでも出し惜しみせずに使い切るつもりだ。「ヘディングの高さ、1対1の強さには自信がある。全国でまだ見せつけたい」。2回戦では全国総体得点王・黒木一輝(3年)擁する大津(熊本)との対戦となるが、背番号10のCBが再び相手の前に立ちはだかる。

<写真>背番号10のCB・松田陸が瀬沼(後方)ら桐光学園攻撃陣を完封
(取材・文 吉田太郎)

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