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[選手権]前橋育英、“無難に”快勝!(前橋育英vs京都橘)

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[12.31 第87回全国高校サッカー選手権1回戦 前橋育英(群馬)2-0京都橘(京都)柏の葉]

 3年連続14回目出場の前橋育英(群馬)は、今季、全日本ユース(U-18)選手権ベスト8。対する京都橘(京都)は初出場。試合は前橋が序盤に先制するなど、“格の違い”を感じさせる出足だったが、その後、京都橘も持ち味を発揮し、好試合になった。

<得点経過>
2分 1-0 得点=MF米田賢生(3年)
*MF佐藤穣(3年)→西沢厚志(2年)→米田。スピードにのった“つなぎ”で、あっけなく、かつ華麗に先制!

67分(後半27分)2-0 得点=MF六平(ムサカ)光成(3年)
*佐藤→FW皆川祐介(2年)→六平。

 前橋は米田と六平の両ボランチを基点した的確なボールを裁きで、試合を優勢に進めたが、
京都橘は豊富な運動量、個人の技術、組織力で対抗。スタメン中、3年生=5人、2年生=5人、1年生=1人の“若い”チームとは思えないほど戦術理解度が高かった。京都サンガJY出身が6人も“いた”点も要因だろう。中でも、前橋のサイドアタッカー、佐藤穣(3年、J2草津入り内定)らを“ほぼ”完封した左SB槍田竜馬(1年、京都JY出身)のプレーは圧巻だった。

 試合終盤に追加点を決めることができたのは、前橋の「勝負強さの証」だろう。それまで、2トップをポストとして狙うパターンが多かったためか、京都橘守備陣は、前線に上がってきた六平への対応が遅れてしまった。言い方をかえれば、“機を見た”六平の際立ったセンスゆえということだが……。

 前橋は1月2日の2回戦(市原)で武蔵工大二(長野)と対戦する。この試合、両ボランチにプレーに“まだまだ”余裕を感じた。つまり、チーム全体のパフォーマンスは“もっと”良くなるはずである。

「(今日の)点数の差は、選手の能力の差ではなくて、監督の差です。選手は11月(県大会決勝という意味)以降、驚くほど成長しましたし、(全国選手権に出場して)勉強になりました」(京都橘の米澤一成監督=34歳)。

“監督の差”とは思わないが、敗戦直後から来季が楽しみになるという点で京都橘は稀な好チームだった。

<写真>後半27分、前橋育英MF六平がチーム2点目のゴール
(取材・文 木次成夫)

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