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[選手権]決勝弾を決めた核弾頭・徳田(北海vs近大和歌山)

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[高校サッカー注目選手クローズアップ]

[12.31 第87回全国高校サッカー選手権大会1回戦 北海(北海道)1-2近大和歌山(和歌山) 駒場]

 79分の土壇場に、CKから豪快なジャンプヘッドで決勝弾を決めたのがDF徳田雄大(3年)。試合後のお立ち台では、得点シーンについて、「木村(祥吾・3年)君がいいボールを蹴ってくれたので決めるだけでした」と、照れ笑いを浮かべていた。

 この日の近畿大学附属和歌山(和歌山)は、ベースとするサイド攻撃をなかなか展開できず、苦戦を強いられた。しかし、彼らはもう一つの武器を持っていた。それがセットプレーだ。県予選・決勝の延長戦でも、もう一人のストロングヘッダー・DF岩橋香季主将(3年)が、CKから決勝ゴールを叩き込んでいる。
「セットプレーで1試合1得点を狙っている」
 川合廣征監督(47)がそう話すほど自信を持つリスタートからのプレーは、今夏を中心に練習を積んだという。そして「3パターンを使い分ける」(徳田)ことができるようになった。

 試合後のインタビューで川合監督は、「ほっとしました(苦笑)。内容のない試合で申しわけないです。ごめんなさい!」とスタンドに向かって頭を下げた。ただし、「(昨年度ベスト16の)昨年のチームに比べ、今年は調子の波があるけど面白いチーム。今日も土壇場で決めたしね(笑)。このチームで日本一を目指している」とも語っている。

 この日は「今年初めての全国大会で緊張した」(徳田)こともあり、悪い面が出てしまった近大和歌山イレブン。それでも"W核弾頭"として結果を残せる徳田&岩橋の両CBは、トーナメントを勝ち上がるうえで、貴重な存在と言えるだろう。

(取材・文 小林智明)

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