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[選手権]鹿島学園、優勝候補に競り勝つ!(鹿島学園vs野洲)

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[1.2 第87回全国高校サッカー選手権大会2回戦 鹿島学園(茨城) 3-2 野洲(滋賀) 三ツ沢]

 ニッパツ三ツ沢球技場の第1試合は、開幕戦で一条(奈良)をPK戦の末下した鹿島学園(茨城)と優勝候補・野洲(滋賀)が対戦。逆転に次ぐ逆転で、鹿島学園が3ー2で野洲に競り勝った。鹿島学園はあす3日に行われる3回戦(三ツ沢)で情報科学(大分)と対戦する。


 セクシーフットボールと例えられる野洲に対し、鹿島学園は両SBの果敢な攻撃参加と中盤の自由なポジションチェンジで野洲サイドに押し込む。両校素早いプレスをかけ合い、激しいゲームが展開された。
 そして前半5分、早くも試合が動いた。鹿島学園、DF安藝正俊(3年)が左からのコーナーを頭で合わせ先制。主導権を奪われていた野洲も、技巧派の司令塔・MF潮入啓太(3年)、高速ドリブラーMF藤野友貴(3年)を中心に、徐々にペースを掴み始める。前半23分、左からMF上田大輔(3年)のあげたクロスがクロスバーに当たり、足元に落ちたボールをFW坂本一輝(3年)がゴールに叩き込み同点。その後、一進一退の攻防が続くが、両校得点なく前半を折り返した。

 後半、野洲はドリブルとパスで鹿島学園のスペースを巧みにつく。すると10分、右サイドでボールをうけたMF藤野友貴(3年)が高速ドリブルで相手を置き去りにし、強烈なシュートを放つ。これが鹿島学園ゴールに突き刺さり逆転。しかし直後の12分、鹿島学園がPKを獲得。これをMF小谷駿介(3年)が確実に決め、2ー2の同点とする。野洲は個人技と連携で次々とチャンスを作り出すが、鹿島学園DF杉下智哉(3年)の1対1の対応やゴール前の必死のブロックでシュートを阻む。そして迎えた後半33分、右サイドからのクロスをFW忍穂井大樹(3年)が頭で折り返す。このボールを、FW三橋隼斗(2年)が「とにかく決めてやろう」と気合いで競り勝ちゴールに押し込んだ。これが決勝弾となり、逆転に次ぐ逆転で鹿島学園が優勝候補・野洲を下した。

 05年度日本一の野洲は2回戦で姿を消すこととなった。鹿島学園・鈴木雅人監督は「野洲は攻撃力があるので粘るしかなかった。全員で守って全員で少ないチャンスをものにするしかなかった。」と優勝候補・野洲に最後まで敬意を払った。激戦を制した鹿島学園は、再び国立のピッチに立つべく3回戦へと駒を進めた。

(取材・文 小堺めぐみ)

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