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[選手権]ケガにも負けず、香川西・登里が「ジャイアントキリング」に成功(市立船橋vs香川西)

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[高校サッカー注目選手クローズアップ]

[1.2 第87回全国高校サッカー選手権大会2回戦 市立船橋(千葉)1-2香川西(香川) 市原臨海]

 アクシデントにも負けなかった。香川西(香川)のMF登里亨平主将(3年)は立ち上がりの接触で左ひざを強打。「ひねった感じになって、そこからプレーの質が落ちた」と言うが、前半18分には左サイドを持ち前のスピードで突破し、FW大西晃広(1年)の先制点をアシスト。「足が痛い中でもアシストできて、気持ちが楽になった」と、その後も痛みを我慢しながら奮闘した。

 ハーフタイムには左ひざにテーピングを巻き、後半のピッチに立った。激痛に思わずプレーを止めるシーンもあったが、「交代しようとは思わなかった。立場が立場なんで」と80分間を通して自分の責務を果たした。

 川崎F入団が内定しているスピードスター。足を痛めながらも、その突破力で相手の脅威になり続けた。相手は名門・市立船橋(千葉)。会場も市立船橋の“ホーム”と言える市原臨海競技場だった。それでも「3年間で一番、緊張しなかった。みんな僕らが大差で負けると思っていただろうし、そこで勝てばジャイアントキリングになるから」と白い歯をこぼした。前回大会は藤枝東に、前々回大会は青森山田に、それぞれ初戦で敗れた。過去2年の経験があったからこそ、冷静さを失うことなく、思い切って立ち向かうことができた。

 「この勢いで次も勝って、目標のベスト4に行って、さらに上の目標をつくれるようにしたい」。優勝候補を破ったからには、簡単に負けるわけにはいかない。市立船橋の分まで“香川西旋風”を巻き起こすつもりだ。

<写真>香川西のMF登里亨平(右)は持ち前のスピードで左サイドから再三チャンスメイク

(取材・文 西山紘平)

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