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[選手権]筑陽、完勝で3回戦進出(日章学園vs筑陽学園)

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[1.2 第87回全国高校サッカー選手権大会2回戦 日章学園(宮崎) 0-3 筑陽学園(福岡) 駒場]

 さいたま市駒場スタジアムの第1試合では、2年連続6度目の出場となった日章学園(宮崎)と5年ぶり2度目出場の筑陽学園(福岡)が対戦。筑陽学園が3-0で完勝し、1月3日に行われる3回戦(駒場)で四日市中央工(三重)と戦うことになった。

 2008年度だけでも数回対戦し、ともに互いの手の内を知り尽くしている九州勢同士の対戦は、筑陽学園に軍配が上がった。

 2日前の1回戦と異なり、筑陽学園はキックオフと同時に攻勢を仕掛けた。鋭い出足で前線からプレッシャーを掛け、ボールを奪取するとダイレクトパスを駆使して素早く前線にボールを運ぶ。そして高いテクニックを持つ前線のFW原孝徳(3年)とFW石橋翔平(3年)が、個人技からゴールを狙う。開始2分、MF松本翼(3年)のパスを受けた原がゴール左隅に流し込んで早くもリードを奪うと、その後も厳しいチェックで日章学園にボールを回させず、セカンドボールも支配して試合をほぼ掌握。29分にはクリアボールを拾った原が左サイドをドリブルで駆け上がり、最後はエリア内で相手DF2人をかわす個人技で追加点を奪った。

 一方の日章学園は「プレスが効かず、主導権を握られ、後手に回ってしまった」と早稲田一男監督が振り返ったように、筑陽学園の高い組織力の前に自分たちのサッカーができず、苦しい試合を強いられた。それでも後半、2点を追うべく守備ラインを高くして全員攻撃に出る。55分には、FW早稲田昂平(3年)のシュートのこぼれ球をMF柳祥太郎(3年)がシュート。60分にはFW梯太己(3年)が早稲田のシュートのこぼれに反応したが、GKに防がれた。

 スコアが動いたのは70分、筑陽学園がトドメとなる3点目を決めた。「ハーフタイムに『次の1点が一番重要になる』と監督から言われていた」MF松本翼(3年)が原の強めのパスを絶妙のトラップでピタリと止めると、GKとの1対1を冷静に制した。

 「1回戦よりは出来は良かった」と完勝劇を振り返った吉浦茂和監督。1回戦で見られた緊張から来る固さがすっかりほぐれ、本来のサッカーを展開できた筑陽学園が次のステージに駒を進めた。

(取材・文 神谷正明)

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