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[選手権]俳優の父譲りの演技力?六平がPKで決勝点(香川西vs前橋育英)

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[高校サッカー注目選手クローズアップ]

[1.3 第87回全国高校サッカー選手権大会3回戦 香川西(香川)0-1前橋育英(群馬) 市原臨海]

 前橋育英(群馬)は前半12分、MF六平(むさか)光成(3年)がGKの逆を突いて決めたPKが決勝点になった。「GKの動きを最後まで見て、ちょっと動いたので逆を狙った」。GKが重心を右に傾けたのを確認し、反対の右サイドに右足で軽く流し込む。「PKは結構、得意。落ち着いて蹴れば入ると思っていた」と冷静だった。

 自ら獲得したPKだった。2列目から前線に飛び出し、最終ラインの裏を突いた。DF村上聖弥(3年)に後方から倒され、PKをゲット。PAの中か外か、主審は一瞬判断を迷ったが、六平は「絶対、中だった」と、当然PKだと言わんばかりに振る舞った。父親譲りの“演技力”も功を奏したのかもしれない。父は俳優の六平直政(54)。強面が特徴の個性派俳優で、名脇役として映画やテレビドラマ、舞台などで活躍している。

 この日もスタンドには父親の姿があった。準々決勝以降は仕事のスケジュールが重なっているため、この日が最後の生観戦。六平は「最後の試合で点が取れてよかった」とはにかんだ。取材を受けると、いつも父親の話題を出されるという。「特に嫌ではないけど、親父を超えたいというか、親父より有名になりたいですね」。そう言って照れくさそうに笑っていた。

<写真>PKで決勝点を決めた前橋育英のMF六平光成(右)。父は俳優の六平直政

(取材・文 西山紘平)

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