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[選手権]右SB阿渡が全国通算4発目!(情報科学vs鹿島学園)

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[高校サッカー注目選手クローズアップ]

[1.3 第87回全国高校サッカー選手権3回戦 情報科学 1-3 鹿島学園 三ツ沢]
 
 神出鬼没の右SBが勝利の立役者になった。1-0と鹿島学園(茨城)リードで迎えた前半13分、鹿島学園はFW忍穂井大樹(3年)がスピードを活かした突破で相手を置き去りにして右クロス。このボールに左サイド寄りからダイビングヘッドで合わせたのは、右SBの阿渡真也主将(3年)だった。本来の右サイドではなく、左サイドからゴール前に飛び込んできた阿渡。鈴木雅人監督も「なんでお前、あんなところにいるんだ?」と不思議がった一撃だったが、流れの中でゴール前に入った主将の“好判断”によるゴールで2-0。鹿島学園は8強入りへ大きく前進し、そのリードを保って勝った。

 阿渡は今夏の全国総体では初戦の高知中央戦(高知)で2得点。そして、今大会開幕戦の一条戦(奈良)でも同点ヘッドを決めている。すでに全国大会で計4得点とFWの選手以上の大暴れ。ただ、それもそのはずで阿渡は鹿島学園入学後にFWも務めていた元ストライカーなのだ。「ヘディングは結構得意」と話すように、この日もクロス、CKにヘッドで合わせる場面もあった。

 鈴木監督は「FWをやるほどのセンスはないけど、ディフェンス力はある」と背番号2の主将を評価する。その言葉通り、現在の本職・右SBでのプレーぶりは抜群だ。フィジカルの強さを活かした守備だけでなく、圧倒的なスピードと突破力で右サイドを駆け抜けてチャンスを作り出す。この日3得点全てをサイドから奪った鹿島学園に不可欠な存在。彼の突破力はチームにとって大きな得点源だ。その阿渡は次の大津(熊本)戦も大暴れを誓う。「体力には自信がある。できることをやるだけ。今年はどこのチームにも(優勝の)チャンスがある。上を目指したい」。情報科学戦勝利でチーム史上1大会最多の3勝目をマークした鹿島学園。チームきっての得点力を備える右SB阿渡が、次は4勝目への先導役となる。

(取材・文 吉田太郎)

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