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慶應義塾大ソッカー部主将戦記

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第5号「早慶戦から学んだこと」

 前回の最後に「向こう30年手を出せないような勝ち方をしたい」と豪語しておきながら、関東大学サッカーリーグ第5戦の“早慶戦”は、1-1の引き分けに終わりました。
 押していたのかもしれない。勝つことができたといえば、そうなのかもしれない。ただ、今回の早慶戦は、組織として早稲田に完敗でした。
 
 数年前の話。慶應はスポーツ推薦を取らず選手層が薄いゆえ、おのずと組織の規律を正し、チームの結束力を武器に闘う集団となりました。(寧ろ伝統的なモノなのかもしれない。)一方、早稲田は、徳永選手(現FC東京)や兵藤選手(現横浜Fマリノス)など、全国有数の個人技を持つ選手を多く獲得し、そのスキルで戦う(個の)チームだった。
 今日、早稲田の姿は変わっていた。個のスキルもさることながら(もしかすると個のスキルは慶応の方が上だったかも?)全員がチームの勝利のために直向に、献身的にプレーし、一丸となっていた。

では、慶應はどうだったか。

 挨拶ができない。遅刻者が出る。部室が汚い。BチームやCチームの練習試合は全て負けた。これが組織力を売りにするチームだろうか。前節まで1部の舞台で2位という堂々たる結果を残し、浮ついていたのかもしれない、何も達成していないのに。
 
 1からやり直し。もう一度、挑戦者としての気概を持ち、直向に頑張る慶應の姿を取り戻すべく、全員やり直しです。

 またもう一つ、今日の試合、一番目立っていたのは、攻守に活躍した織茂敦(慶大副将)でも、中川裕平(早大主将)でもなく、「審判」と「一部のヤジ」でした。残念ですね。
 早慶戦という伝統と誇りある大会を、両校の選手は夢舞台と捉え、必死にそのピッチに立つべく切磋琢磨している。何よりその舞台で活躍し、一番目立ちたいのは選手ひとりひとり。
 早慶両校のピッチ上の選手は、お互いにピッチに倒れた相手を気遣い、手を差し伸べる「当たり前」の行動が首尾一貫、徹底されていました。ただ雰囲気に呑まれジャッジが曖昧だったことや、一部ベンチや観客席(両校の応援席)から、誹謗や中傷の声があがっていた事も事実。悔しいね。
誇り高き両校サッカー部は、奢らず、謙虚に、直向に、日本を代表する大学サッカーを展開する組織でありたい。

 6月28(日)@国立競技場19:00~第60回早慶サッカー定期戦。1万人の観客の前で、
「すごい早稲田」「さすが慶應」と言われるような試合を見せる事ができるようリベンジです。

※本コラムは不定期更新です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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