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流通経済大サッカー部日記「たつのこ日和」

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優しさと厳しさ

 本日30日、天皇杯予選の決勝戦が行われました。トップチームとクラブ・ドラゴンズによる決勝戦ということで、どちらが勝っても流通経済大学の学生が茨城県の代表として天皇杯本選に出場する結果となったのですが、今日は2-0でトップチームの勝利に終わりました。
 しかし、内容はクラブ・ドラゴンズが終始トップチームを圧倒。シュート数もトップチームの10本に比べてクラブ・ドラゴンズは17本と、その差は記録にも表れているほどで、トップチームにとって今日の勝利は、とても手放しに喜べるようなものではありませんでした。

 そんな試合後、今日の試合について「今日はドラゴンズが勝った方が良かったなと心から思ってるよ。俺はお前らの監督でもあるけどもドラゴンズの監督でもあるんだから。今日の内容だったらドラゴンズの学生に勝って欲しかったなって正直に思う。それ位、90分を通して最初から最後まで、やっぱりトップの選手はすごいなぁってのが無かった」とトップチームの選手達に語った中野監督。監督はこの様な結果、そして内容になってしまったことを非常に残念がっていました。

 そして総括として「流通経済大学全体の監督として見たら今日は2-0でドラゴンズが勝つのが無難な結果。それが自然な結果で妥当。今日お前らが勝ったのは奇跡に近い、運が良かったとしか言い様がない。それでも次の天皇杯本選に勝ち進めたのだから、それはチャンスとして生かしたら良いと思う。だけれども反省を持って取り組まなかったら水の泡。この先、ガンバと対戦してもボロボロだよ。0-8とかそういうスコアでしか結果は出ないと思う。天皇杯で輝きたいんだったら明日、明後日と休んで、まず誰のせいでなく自分自身の何がダメだったのか検証してみなさい」と締めくくりました。
 90分間戦い抜き、勝利を手にした選手達に対して監督の一言一言は厳しい言葉の数々だったと思います。しかし監督がなぜそれ程までに選手達を相手に厳しさをあらわにするのかというと「お前らが嫌いだから言ってるんじゃない、好きだから言ってるの。お前らにはこの先もサッカーでお金を稼いで欲しいと思うし、素晴らしい人生を送ってもらいたいと思うから、こんな試合で良いのかよって、ただそう思ってる」

 これが本当の優しさなのかな、と思いました。優しさと厳しさは相反するようなものに見えますが、この試合後の数々の言葉を聞いて、優しさあっての厳しさというものが本当に良く理解できました。逆に優しさが無ければこれほどまでに厳しいことを人は言えないのではないかと思いました。厳しさの中に優しさが垣間見える、そんな言葉の数々を胸に刻み込んだ選手達がこの先の試合でどのような成長を見せてくれるのか、今から後期リーグ開幕が楽しみでならないです!

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