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慶應義塾大ソッカー部主将戦記

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余命一日

関東大学サッカー速報を私は、一人自宅で眺めていました。
駒澤大学対早稲田大学の試合。刻々と過ぎる時間と携帯の画面を見据えながら、「試合途中」の表示が「試合終了」となった瞬間。何故か「1-1」のスコア表示が「1-2」へと変わっていました。目の前が急に暗くなり、数分間の沈黙を経て、慟哭しました。

駒沢大が勝ち点3を手にした段階で、弊部のインカレ出場は消滅です。つまり明日の最終節対中央大学戦は、事実

「引退試合」

となってしまいました。

私自身、インカレを見据えた今後を信じ、明日の最終戦はインカレ決定戦だと考えていたので、前日にして、「余命一日」を叩きつけられた今、何か胸に宿っていた魂が抜き去られたようで、本当に本当に、本当に悔しい気持ちで一杯です。
私も悔しいし、4年生は皆悔しい。4年生の為にと頑張ってきてくれた後輩達もまた、同じように悔しい気持ちでしょう。

さて、最終節を待たず他力でなくインカレの切符を手にした駒澤大学には、精一杯エールを送り、最後まで、死力を尽して駒澤戦に臨んでくれた早稲田大学にも大いなる敬意を表します。
勿論、私達も同様、明日最後まで諦めず、直向に勝利に向って闘う責務があります。

何より最終戦。私から後輩達へ、どうしてもプレーで伝えたい事があります。


可愛い後輩達!

約束。

消化試合にはしません。

ただの引退試合にもしません。

伝え忘れたこと

それを最後に伝える試合。

そんな試合にしましょう。

プレーを通じて伝えます。

最後まで

ボールを追うことの大切さ。

最後の一秒まで

必死で走ることの大切さ。

下手でいい。

何度ボール奪われても、

その分奪い返せばいい。

脚が折れても、砕けても、

這って喰らいつけばいい。

がむしゃらに、直向に、

心臓が止まるまで、

頑張る。

死ぬ気で頑張る。

頑張んなかったら、

嬉しくも、悔しくも

なれねーよ。

だから、限界まで。

限界だと思った時から

もうちょっと先にある

超限界まで

頑張れ。

一生懸命、頑張れ。


それにな、

頑張ったら、

写真みたいな

最高の瞬間が

待っているよ。

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