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阪南大サッカー部「須和部ノート」

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勝負の機微

1-1。試合終了のホイッスルは冷酷に旅の終わりを知らせました。

試合開始間もなく飛び込んだ“関学勝利”の情報で、阪南はインカレ出場のためには勝つしかない立場が確定。対する関大は勝てば優勝、引分けはインカレ出場、負ければ引退。両チーム共に深い駆け引きを必要とする試合となりました。

試合は関大のエース金園(3回、立正大湘南)にタメをつくられ、前半から関大に主導権を握られる様相。
しかし守護神竹重(4回、西京)の飛び出しや粘り強いディフェンスにより無失点で前半を折り返します。

後半開始早々“意外”なプレーが起きました。
相手GKがエリア内で阪南の選手を引き付けてからボールをキャッチ。0-0の状況でのそのプレーに、関大の持つ「優勝する!」という強固な意志の中に「負けたら引退…」という小さな不安を察しました。

そしてソレを阪南は逃しません。
直後の1分にFW細野(3回、岐阜工)がロングフィードに抜け出し待望していた先制点をゲット!
今季FWのファーストチョイスに成長した男にサブも含め全選手が集まり、抱き合って歓喜する光景は
“このチームはここで終わってはいけない”と見る者に感じさせるものでした。

しかしこの得点で、攻めるしかない関大が、このまま終わってもOKに“なってしまった”阪南を攻め込む展開へ変化していきます。

受身になった者が感じる時間の経過は残酷なまでに遅く、そこに打ち勝つ力があと一歩足りませんでした。
後半29分。一瞬の隙を今度は関大が見逃さず同点…。夢は潰えました。

1つのプレー、行為、その時間。試合中に起こる全てのコトが勝敗に影響する。サッカーとはそういうスポーツだと再認し、その重さを感じました。
水曜日に行われたミーティング、スタッフの言葉で
「普段やってるコトが何よりも重要なんだ」というものがありました。やはり全てはソコに繋がるのだと思います。


最後に4回生の皆さん。4年間お疲れさまでした。
試合中のプレーは勿論、ピッチ内外で僕たち後輩は多くを学ばせてもらいました。
それは試合に出場いた選手から下のチームで闘う者まで、その種類や量は違えど何かを受け取ったはずです。
そしてそれを活かし成長することで、この敗戦が“成功”に変わると信じています。
本当にありがとうございました。

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