beacon

シャルケ松永 ドイツ戦記 by 松永祥兵

このエントリーをはてなブックマークに追加

海外挑戦
by 松永祥兵

先日、ボクの知り合いのアマチュアサッカー選手が海外でテストを受けて、まずまずいいプレーをしたという話を聞きました。合否についてはまだ分かりませんが、ボクはこういう人が増えてくればいいと思う。

その人は高校時代から実績があって、大学でも1年から公式戦に出場していたから、なかなか海外で挑戦する決断ができなかったようです。20歳を越えてからの海外挑戦となってしまったから、クラブからのハードルも上がってしまった。本人も言っていましたが、もっと早く外へ出ていれば、もっと可能性が広がったんじゃないかと思います。

ボクがシャルケのテストを受けたのは19歳のとき。早く海外に出てきて良かったと思います。人それぞれでしょうけど、ボクは決断は早いほうがいいと思う。こっちでも「(実績のない選手が)チャレンジするなら23まで」が常識になっているようです。ドイツのクラブはボクが所属しているシャルケのようにU-23チームがある。逆に言うと「23歳までは育てるよ」、というスタンス。ボクも「(テストを受けに来た時)10代だったからよかった(契約した)」という風に言われました。

ボクは高校卒業後に関東の大学に在籍していましたが、トップチームで試合に出れず、思い描いていたようにサッカーが出来ていなかった。下積みを経験して逞しくなる選手も当然いると思いますけど、ボクは試合に出れなくて我慢しているのは自分らしくないと思った。だから行動を起こしました。
大学では、代表とか高校の時にボクより実績のあった選手はたくさんいたのに、試合に出れなくても何も行動を起こさないのが疑問でした。実力、実績があっても、チームによっては4年間公式戦に出られないまま卒業する選手もいる。目標をもっているのにサッカーをする機会を得られていないなら、ボクは我慢するよりも試合に出るチャンスを求めたほうがいいかなと思います。

外に出れば必ず結果が出るというわけではないけど、ボクは運よくシャルケと契約することできた。ここで成長した手ごたえもある。そして(小野)伸二さんや長谷部(誠)さんたちとも知り合うことができて、人脈も考えられないくらいに広がりました。

高校生や大学生、その他の人・・・目標はそれぞれだと思います。ただ、ボクの経験からいうと、もしも強い気持ちでプロになりたいと思っているのなら、チャンスが多いうちに海外に目を移すのも選択肢のひとつだと思います。

TOP