「普通」からの脱線
皆さんこんにちは! 玉乃淳と申します。
僕のこと、ご存知ですか? 東京Vや横浜FCのほか、昨年は草津でプレーしていた玉乃です。
実は2009年限りで現役を引退しました。25歳と、世間的にみたらまだ辞めるには早い年齢と思われるかもしれませんが、いろいろ考えて決断しました。今は、後悔はしていません。今後は、ここでのコラム執筆など、いろんなことに挑戦しようと思っています。ですから、よろしくお願いいたします。
ゲキサカユーザーの方は、高校生とか、若い人が多いようですが、皆さんは今、自分の夢や目標持っていますか? もちろん、持ってますよね。その「夢や目標」は変わらない、変えたくない! と強く思っていますか?
もし、そう思っている方は、ここでこのコラムを読むのをやめたほうがいいかもしれません。世界を見据えた話をするので、目標が高くなりすぎて、疲れてしまうかもしれないからです。でも逆にいえばこのコラムを通して、目標や自身のステージが上に行けば行くほど、人生は楽しくなることが分かってもらえるかもしれません。
話が少しそれましたが、自称、苦労した量、世界ランキング3位の元サッカー選手が、その苦労の代償にサッカーの神様から頂いたサッカーの面白さや奥深さ、世界で活躍できる選手たちの共通点、Jリーガーになる選手たちの行動の法則、想像もつかないようなあんなコト・・・などなど、このコラムで少しずつ紹介していきたいと思います。
第1回目はひとまず、僕の簡単な自己紹介をしたいと思います。こんなサッカー人生もあるんだなと、読んでもらえたらと思います。
サッカーは小学校のころ、横浜市内にあるあざみ野FCで始めました。そして、小学4年生の時に、ヴェルディのジュニアの入団試験を受け、合格しました。受験先にヴェルディを選んだのは、試験を受ければ、当時大好きだったヴェルディの帽子が貰えたからです(笑)。
それにしても今思い出すと、自分でも笑ってしまうような入団テストでした。受験者が約1000人いたんですが、自分1人だけ私服(赤いクマさんのトレーナーに、普段はいているソックス)での参加・・・。周りの選手はみんなユニホームなど、きちんとした服装でプレーしていたのですが、自分だけ、クマさん。。。
それでも、当時からドリブルやテクニックに自信があった自分はアピールに成功。自分を含め、合格者は2人という狭き門を通過したのですが、あとあとチームの人に聞いたら、僕の服装を見て「なんじゃこいつは!!」と興味? をもってくれたそうなんです。もちろん、プレー面も評価していただけたと思いますが、クマさんトレーナーのおかげで、みんなより目立ったのがプラスに働いたかなと、少しクマに感謝しています(笑)。
そして、そのままジュニアユースに上がったのですが、僕の人生を大きく左右する出来事が起きました。
1999年、当時15歳の夏。このヴェルディジュニアユースには、今Jリーガーの菅野(柏)、根占(横浜FC)、田村(仙台)、阿部シュウ(福岡)など素晴らしい選手たちがいました。自分はトップ下をやってたんですけど、そんな仲間たちとバルセロナで行われた世界大会「ナイキプレミアカップ」に参加しました。相手は強豪ばかりでしたが、世界の5位になることができました。それをきっかけに何と、スペインのアトレチコ・マドリーからオファーをもらったんです。
中学3年生だった僕は、不安もありましたが、夢の実現のため家族を説得し、秋に単身で渡欧しました。そして高校3年までの約3年間をアトレチコのユースで過ごし、その後、現在の東京Vと契約。徳島、横浜FC、草津と渡り歩き、去年、現役引退しました。
現在は、Jスポーツでサッカー解説者などの活動をしながら、一方で大学入学を目指して、日夜、猛勉強中!です。スペイン経由、Jリーガー、そして大学生・・・自分でもわけの分からない、エキサイティングな人生を送っています。
話は戻りますが、当時15歳で単身スペインに渡ったとき、正直、このまま最低でもアトレチコのトップに上がって活躍するか、レアルかバルサの選手にいつかはなると野望を抱いていました。実際、当時一緒にプレーしていた選手、マヌ(ヘタフェ)やフェルナンド・トーレス(リバプール)、ガビ(サラゴサ)などは、世界の最高峰で、現在も活躍しています。Jリーグでプレーしているときは、僕はどうだろう・・・もったいなかったな・・・科学が進んでタイムマシンができたら、もう一回当時に戻ってやり直したいな・・・と思うこともあります。
でも、過去には戻れません。ですからゲキサカユーザーの方で、プレーヤーの誰か、立ち上がってください!! 近い将来、バルサやレアルの選手として、皆さんが活躍することを託したいです。近い将来、日本人がバルサやレアルのユニホームを着てプレーする・・・これが今の僕の夢です。
ですから、このコラムを通じて、僕の経験を踏み台にして、夢を実現させてほしいと思います。ボロボロになり、胃に穴があくような経験は僕だけでいいです。みなさんは遠回りせず、着実に一歩ずつ、サクセスストーリーを駆け上がってほしいなと思います。
少し熱くなってしまいましたが、今回はここまでです。今後もスペインサッカーや海外生活、ユース、Jリーグなど、いろんな分野を少しずつ書いてみるので、これからご愛読ください。
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