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玉乃淳の玉手箱

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「岡田ジャパンって何色?」

 皆さんこんにちは。桜も散り、普天間問題で日本政府に「難色」を示している徳之島とアメリカ。世界のサッカー事情では、ついにチャンピオンズリーグの準決勝ファーストレグ、インテル対バルサが行われました。

 両チーム徹底したチームカラーを持っていて究極のポゼッションサッカー対とてつもない早いカウンターを持ったチームとの対戦。個々の選手の能力、監督の技量はほぼ同じといわれたこの対戦で、どちらの「色」が勝てるのか、どういう試合になるのか、ずっと楽しみにしていました。

 実際試合が始まってみると、この「色」の対決が90分間、途切れることなく、徹底して繰り広げられていました。この試合で各チームを象徴するようなプレーを見せたのが、バルサではジェラール・ピケ、インテルではサムエル・エトーに見られたと思います。DFのピケのほうは2点のビハインドを負ったためかなり早い時間帯から前線に上がって攻撃に参加していました。いわゆるパワープレーといわれるやつですね。

 ただバルサのパワープレーは一味違い、背の高いピケの高さに合わせるようなロングボールは一切使わず、足元のうまさを活かした、まるでアンリのようなプレーをしていました。止められはしたもののキーパーと1対1になり、交わしてシュートというシーンやラストパスを送るなど、ディフェンダーにもかかわらず、完全に地上戦の戦いをバルサの「色」通りのプレーで表現していました。

 そしてエトーの方も、昨年まで所属していたバルサでのプレー、役割とは大きく違い、徹底してカウンターに備える、良くも悪くもモウリーニョ色に染まったようなプレーをしていました。両チームに共通しているのは、勝ちたいという思いだけで、その他の勝つための方法、手段、戦術、ゲームプラン、哲学、気質はすべて違うのです。その各々「色」を楽しむ為に僕はサッカーを愛し、スタジアムに通ってサッカーを応援したくなります。

 2002年日韓ワールドッカプでトルシエジャパンがみせてくれたフラット3を採用した独特のシステム、2006ドイツワールドッカプでジーコジャパンが見せてくれたトップ下タイプの中盤の選手を並べたタレント性溢れる黄金の中盤、そして今回2回目の指揮となる南アフリカでの岡田ジャパン・・・。第1次政権のフランスW杯ではどんな「色」で戦いましたか? 今回は日本というチームはどんな「色」で世界と戦おうとしていますか? 明白にしてから試合を観戦すると見方も楽しみ方も思い入れも全然違います。

 皆さんは、どんな「色」と現在の岡田ジャパンをお考えですか? いつかの首相がおっしゃっていました「人生色々、会社も色々、社員も色々・・・」と。今思えば深いと感じるのは僕だけでしょうか(笑)

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