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阪南大サッカー部「須和部ノート」

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観ている世界

 内容はともかく開幕4連勝で首位に立つ阪南大学。先日2-0で勝利した甲南大戦から5月9日の関大戦まで5試合が予定されている、このタフな2週間がリーグの行方を左右します。難敵が待構えていますが、勝利を目指し闘い抜くしかありません。

 そのために試合にベストコンディションで臨む努力は必須。選手の視点から考えれば当然その責任は、自己管理と言い換えることができるでしょう。怪我の予防、治療など全ては選手の強い意志で行われるべきであり、それが基本です。

 しかし、指導者は選手の状態を考慮した上でチームの向上を図ります。文章にすれば簡単に感じますが、私には非常に難しいことに思えるのです。

 心身ともに選手の疲労度や痛みなどを指導者が直接感じることはできません。つまり客観的に選手の調子を的確に観察、判断し決断しなければいけないのです。

 練習中、須佐監督がこんなことを呟いているのを耳にします。「あいつちょっと動きがおかしいな。(怪我が)再発してきたか。」「咳が気になるな。」「(キレが)戻ってきたな。」それは選手のスキルを正確に把握し、同時に“異変”に対して敏感であるからこそ出てくる言葉です。

 無論、選手の状態に関してだけでなく試合、練習あるいは普段の生活でも監督と私とでは同じものを観ていても、感じる世界が全く違うということを傍にいて本当に感じてしまいます。(比較することが失礼ですが)そこに大切な“何か”があったとしても、気づくことができなければ得ることはありません。そして、偉大な指導者であればあるほど、より重要なことを見つけることが出来るのだと思うのです。私自身、少しでもスタッフ陣の観ている世界を感じることに努め、その“目”を養いたいと思います。

※本コラムは不定期更新です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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