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W杯32チームの法則 by 宝田雅樹

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[W杯カウントダウン32日連続特別企画(24)] スロバキア 分離以降の低迷
by 宝田雅樹

スロバキア(UEFA)
W杯出場:5大会ぶり9度目
最高成績:準優勝
W杯戦績:11勝5分14敗

 チェコスロバキアから分離独立後、初のW杯出場を果たしたスロバキア。今大会は初出場と思われがちだが、チェコスロバキア時代の成績をチェコと対等に分割しているため、厳密には5大会ぶり9度目の本大会出場となる。

 チェコスロバキアのように分離独立した例としては、ソ連やユーゴスラビアが上げられる。なお、ソ連時代の成績はロシアが、ユーゴスラビア時代の成績はセルビアがそれぞれ引き継いでいる。ロシアとチェコは分離独立以降、最初のW杯ではGL敗退に。ロシアは2度目の出場でもGL敗退の憂き目に会っている。また、ユーゴスラビア(セルビア)は分離独立以降、最初のW杯はベスト16という成績を収めているものの、2度目の出場では(セルビア・モンテネグロとして出場)GL3戦全敗という結果に終わった。これらの成績は分離独立前のW杯で準決勝以上に進出していたチームにとって、不満の残る結果といえるだろう。一方で、旧チームの成績を継承していない独立国家では、クロアチア(ユーゴスラビアから独立後、最初のW杯で3位)やウクライナ(ソ連から独立後、最初のW杯でベスト8)のように躍進した例もある。

 旧チームの成績を継承したチームは新国家として臨んだW杯で結果を出せない。この「法則」は今回のスロバキアにも当てはまってしまうのだろうか。

旧チームの成績を継承したチームのW杯成績
94年W杯
ロシア:GL敗退
98年W杯
ユーゴスラビア:ベスト16
02年W杯
ロシア:GL敗退
06年W杯
セルビア・モンテネグロ:GL敗退
チェコ:GL敗退
10年W杯
セルビア:???
スロバキア:???

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(コラム担当 宝田雅樹)

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