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南アフリカW杯便り

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ビギナーズラック!?

[7月4日午後11時@ケープタウン]

 今日は朝の飛行機でヨハネスブルクを離れ、ケープタウンに移動してきました。ケープタウンで行われるウルグアイ対オランダの準決勝は6日ですが、治安が悪く、気候も寒いヨハネスブルクに滞在し続けるよりは、温暖で治安も比較的良いとされるケープタウンに先乗りした方がいいだろうということで、急きょ予定を変更しました。

 空港に降り立った瞬間から、街の雰囲気は違いました。陰湿で閉塞感のあるヨハネスブルクの空港と違い、明るく開放的なケープタウンの空港。バスでホテルへ移動する際に窓から見える景色も、どことなく欧州に近い都会的な雰囲気がありました。

 何よりも驚いたのが、僕の泊まるホテルにカジノが隣接していたことでした。ホテルを予約する際はまったく気にしていなかったのですが、たまたまケープタウンに唯一あるカジノと同じ敷地内のホテルだったのです。

 今日は試合もなかったので、カジノに挑戦してみました。あまり深追いするわけにはいかないので、予算は200ランド(約2250円)。ブラックジャックやポーカーなどさまざまなゲームがある中でスロットマシンを選びました。

 最初はあっという間に200ランドが減っていったのですが、残金ゼロになりそうなギリギリのところで粘り、元金を取り戻したところで台を替えると、その後は立て続けに大当たり。最終的には1100ランド(約1万2000円)ぐらいにまで増えました。

 カジノをやるのは初めてだったので、これぞビギナーズラックと言うのかもしれませんね。台を替えてから当たりが続いていたとき、隣の席に座っていた年配の女性に肩を叩かれ、「あなたが隣に座ってから私も当たり出したわ」と感謝されました。

 それはまあ偶然だと思うのですが、僕が1100ランドまで増えたところで切り上げようと席を立ったら、その女性から鋭い視線でにらまれてしまいました。「あなたが席を立ったら私も当たらなくなるわ」という目だったのかもしれません。

 そんなこんなで過ぎ去った1日。はい、すみません。スロットマシンに夢中になっているときは、W杯のこともすっかり忘れていました。

(文 西山紘平)

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