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ピッチに恋して by 松原渓

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J1第24節・川崎対G大阪
by 松原渓

J1第24節
川崎フロンターレ×ガンバ大阪@等々力陸上競技場……20837人

つい最近までの記録的猛暑から一転、外は秋の気配に包まれましたね。
少し肌寒いぐらいの涼しさも、選手にとっては理想的なピッチコンディション。
J1は残り11試合。逆転優勝(残留)を目指して試合の緊張感も増していくと思うと、期待が膨らみますね♪

さて、先週はガンバ大阪(4位)と川崎フロンターレ(6位)による上位対決が行われた等々力陸上競技場に行ってきました。
ここ9試合で7勝1分1敗、前節は大阪ダービーを制して3連勝中と絶好調のガンバと、優勝戦線に残るためにもう負けられないフロンターレ。

フロンターレは優勝戦線に残るためになんとしても勝っておきたい試合でしたが…中村憲剛選手が体調不良でスタメン外だったのは響きました。中盤で攻守に緩急をつける司令塔の不在により縦に急ぐ単調な攻撃になり、自らスペースを潰してしまいます。
対するガンバは、前半からラインを思い切り上げて、先手必勝モード。前半9分、宇佐美選手がキーパーを振り切り決定的なシュート!これはポストでしたが、これを皮切りにガンバのチャンスが続くと、前半13分、遠藤保仁選手のため息の出るような絶妙コーナーキックを高木和道選手がヘディングで折り返し、中澤聡太選手が競り勝って先制ゴール!
ガンバは両翼の橋本英郎選手と二川孝広選手がポジションチェンジを繰り返し、両サイドバックからは加地&安田選手が果敢にオーバーラップし、先制点の場面では長身CBの2人をゴール前に上げる全員攻撃。

一方、フロンターレも前半22分、裏に抜けた黒津選手に田坂選手から絶妙のロングパス。黒津選手が冷静なトラップからDFを振り切り同点に追いつきます。
ただ、フロンターレはこの日は稲本潤一選手の調子が上がらなかったのもあるのでしょう、中盤のミスが目立ちました。一進一退の展開に痺れを切らしたかのように、後半18分、高畠監督は中村憲剛選手と谷口博之選手を投入。ここから少しずつフロンターレが流れを引き寄せますが、シュートはなかなか枠を捉えられず。

後半、ガンバは宇佐美選手、加地選手の右ホットラインが機能。69分、右サイドでボールを持った宇佐美選手が、ライナー性の折り返しかと思いきや、途中で逆回転をかけたボールでゴールを脅かし、高い技術でスタンドを沸かせると、西野監督はチーム得点王の平井将生選手や佐々木勇人選手など、FWを次々投入して追加点を取りにいきます。
この猛攻にたまらず引いてしまったフロンターレの隙をつき、残り5分、ここ一番で頼りになる、ルーカス弾が炸裂!
攻撃の質もガンバが圧倒していましたが、やはり決め手はこの「決定力」。1試合でFWを4人出すという西野監督の采配は、チームへのシンプルなメッセージであり、競争の激しいFWのサバイバルテストでもありますね。
このあたりの選手のモチベーションコントロールはさすが西野監督、という感じがします。

これで4連勝としたガンバは3位に浮上。
記者会見で、西野監督は、優勝争いに絡む「資格」があることを強調。
一方、高畠監督は言葉少なで、覇気が感じられませんでした…。ナビスコカップは頑張ってもらいたいですね。FC東京も元気なく、東京はじめ首都圏勢が元気ないのは残念です。
首位の名古屋、2位の鹿島以下は勝ち点差がほとんどない団子レース。鹿島の4連覇を阻むのは、赤か、青か、オレンジか…。

残り10試合の優勝争いから目が離せません☆

※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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