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東欧のサムライ熱戦記 by 瀬戸貴幸

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ルーマニアで感じたこと
by 瀬戸貴幸

みなさんこんにちは。瀬戸貴幸です。
前回に続き今回も1部リーグについての話をしていきたいと思います。

前期の4節目で監督が代わり、新しく来た監督はイタリア人でした。フィジカルコーチもGKコーチもイタリア人で、それぞれセリエAでプレーしていた選手でもあります。監督はユベントスでセンターバックをやっていました。
その監督の下、後期リーグ開幕に向けてトルコにキャンプに行きました。前にも話をしましたが、この時期が1年を通して一番大事な時期だと僕は思っています。この時期にいい準備をして1シーズン戦うわけなので、ここでさぼるとあとですべて自分に返ってきます。

監督はイタリア人ということでハードワークの好きな監督、このキャンプではかなり走らされました(笑)。前日本代表監督のオシムさんが指揮をしていたシュトゥルム・グラーツというオーストリアのチームがあるんですが、このキャンプではそこと練習試合をして僕たちは2-1で勝ちました。そのときにちょうどチームのキャプテンがスタメンではなかったため、監督からキャプテンを任され、個人的にもその試合でゴールを決めることができました。チームキャプテンがサブだったのでその後のリーグ戦で「じゃーTAKAで」みたいな雰囲気でしたね。僕も自分かな? と思っていました(笑)。キャプテンということにとくにプレッシャーは感じなかったですね。

後期リーグが開幕し、僕はキャプテンでスタメンとしてピッチに立つことができました。チームもアウェイの開幕戦で2-0と勝利し、いいスタートを切ることができました。キャプテンを任されたことでさらに気持ちが引き締まり、チームを勝利にという気持ちも強かったんです。
その後チームはアウェイで強敵ラピド・ブカレストに勝利し、ホームでCFRクルージュに勝利、ディナモ・ブカレストに3-3で引き分けと強豪と呼ばれるチームにはいい戦いをしました。個人的にはこの33節のディナモ戦でもゴールをすることができ、チームは1試合を残して残留を決めることができたんです。
個人的な成績で言えば、3ゴール1アシスト、キャプテンマークを巻いた試合は10試合ほどだったと思います。
1シーズンを通して2部時代と同様、リーグのサッカー、スピード、フィジカル面に慣れるまでには時間がかかりましたが、こんな僕でもできるんだということを証明できたシーズンだったと思います。1部で通用した最大の理由はハードワークとメンタル面だと思います。ただ、そのメンタル的な部分は苦労したところ。うまくいかないときには周りからぼろくそに言われますが、それに対してどう耐えるか、どう跳ね返していくかっていうことだと思います。

まだまだスペシャルな活躍をするには力が足りないと思いますが、守備的MFということでなかなか目立ちにくいのも無関係ではないかも(笑)。これからの目標としてはもっと攻撃がしていきたい、得点を取りたいと思って今シーズンはやっています。
2010-2011の今シーズンは現在9節を終えて、チームは1勝6分2敗で12位です。先日のスポルトゥル戦でチームは今期リーグ戦初勝利することができました。ここ3試合で監督も新しく代わり、ここ3試合は僕もキャプテンとしてフル出場しています。現在は1ゴール1アシスト、これからも厳しい戦いが続くと思いますが、チームとともにさらに上を目指して頑張って行きたいと思っています。

これからも瀬戸貴幸をよろしくお願いします。



終わりのような書き方ですが、このコラムはまだ続きます(笑)。これまでルーマニアに来るまでの話を書いてきましたが、次回からはいま現在の話について書いていきたいと思います。

※本コラムは次回から不定期更新で続きます。コラムの感想やルーマニアでプレーする瀬戸選手への質問はこちらまでお寄せください。

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