beacon

ピッチに恋して by 松原渓

このエントリーをはてなブックマークに追加

J1第25節・神戸対川崎
by 松原渓

先週はヴィッセル神戸のホーム、ホームズスタジアムに行ってきました☆

昨年の代表戦で行ったことのあるスタジアムですが、スタジアムが一体となって刺客を迎え撃つ代表戦の空気とJリーグの雰囲気とでは、まるで違う空間になったように感じました。
トラックがないことと、スタンドの傾斜が絶妙で、とても観やすく、試合前の雰囲気には海外の地方クラブのサッカー専用スタジアムのようなアットホームさがありました(実際はサッカー専用スタジアムではないのですが)。

ホームのヴィッセルは7試合勝利がなく、降格圏とは勝ち点2差の15位。
一方のフロンターレは、リーグではガンバ戦の敗戦から、ナビスコカップの勝利で巻き返しつつ、中2日のハードスケジュール。

しかし、開始早々のジュニーニョ選手のゴールで、すぐに流れは決まっていました。
絶対的エースの大久保嘉人選手を欠くヴィッセルは中盤のボッティ選手を経由する形でゴールを目指しますが、サイドの選手はサイドに張ったままで、他の選手もボールを受けるために顔を出す動きがなく、裏を狙った動きも完全に読まれており、ボールを預けられた選手は孤立。

守備は機能していましたが、攻撃陣が少ないチャンスを決められず空回りが続くと、52分の黒津選手のゴールで2-0とリードを広げられ、これを境に流れは完全にフロンターレ。

66分には田坂選手がFKで右に大きな弧を描く絶妙なボールを右上隅に突き刺し3-0とし、82分にはジュニーニョ選手がダメ押しの4点目!!

後半は古巣対決のFW我那覇和樹選手を投入するなど和田監督もリズムを変えるべく奮闘しますが、組み立ての丁寧さや、動きの決まり事などに地力の差が表れていましたが、決定的な差に映ったのがやはりFW陣の「決定力」でした。ジュニーニョ選手はケガから復帰後、ものすごい勢いでゴールを量産していますね。この決定力がフロンターレの逆転優勝への希望を呼び込むか……。

一方、苦肉の監督交代で流れを代えたFC東京と神戸ですが、一度大崩れしたチームを立て直すためには、選手のモチベーションだけでどうにかなることではなく、もう少し時間がかかりそうですね……。

ピッチではカバーやフォローがないため個人プレーが目立ちがちだったヴィッセルですが、チームに近い方のお話によると、チームの雰囲気はかなり良いのだそうで、「後は勝利さえついてくれば…」と。
残り9試合、ヴィッセルは「降格」の2文字が現実味を増してくる終盤戦だけに焦りもあると思いますが、流れを変える起爆剤になるのは、やはりエースの復帰でしょう。

4点目を決められても、最後までスタンドを立つことなく応援し続けたサポーターのためにも、最後にもうひと粘り見せてもらいたいところです。

※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

TOP