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Jを目指せ! by 木次成夫

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第232回「『地域決勝』決勝ラウンド特別編 2日目」
by 木次成夫

カマタマーレ讃岐と長野パルセイロが、共に貫禄勝ち。両チームとも、2日目終了時点で『3位以内』が確定しました。

●12月4日
『地域決勝』決勝ラウンド
2日目 第1試合
YSCC  2-3 カマタマーレ讃岐

≪得点経過≫
5分 1-0 (YSCC得点:辻正男)
*服部大樹のパス→左足ダイレクト

7分 1-1 (讃岐得点:オウンゴール)
*直接FKのクロスをクリア(のはずがオウンゴール)

11分 2-1 (YSCC得点:石川健太)
*PK

45+2分 2-2 (讃岐得点:吉澤佑哉)
*PK

56分 3-2 (讃岐得点:齋藤良平)
*直接FK(下松裕)→クロスを右足ダイレクト

[試合総括]
YSCCの先制点と、2点目につながるPKを得たプレーは共に、YSCCの速さと巧さにカマタマーレ守備陣が対応しきれなかったが要因でした。守備の軸CB神崎亮佑を累積警告で欠く『弱点』を突かれたわけです。

しかし、それでも慌てないのが、カマタマーレの真骨頂。前半終了間際に飯塚亮がPKを獲り(吉澤がPKを決め)、同点で前半を終えることができたのも、タイミングとして幸いでした。後半は持ち前のスピーディなプレッシング・サッカーを実践。パスの出元に激しく“寄せ”て、ボールを奪った後は、素早く攻撃へ切り替え――。シーズン終盤ならではの『熟成』を感じさせるパフォーマンスでした。

その一方で、YSCCは徐々に運動量とスピードが低下し、球際の勝負で競り負けることが多くなり、レイトタックルも連発。結果的には、YSCCの『体力負け』。

●第2試合
三洋電機洲本 0-4 長野パルセイロ

≪得点経過≫
3分 1-0(得点:宇野澤祐次)
8分 2-0(得点:藤田信)
26分 3-0(得点:藤田信)
43分 4-0(得点:宇野沢祐次)

≪シュート本数≫
三洋=6本(うち前半2本)、パルセイロ=20本(うち前半13本)

[試合総括]
本領発揮というほどではないものの、パルセイロの快勝でした。宇野沢と藤田の2トップに攻撃的MF佐藤大典が上手くからんだ時のパルセイロは、やはり、強いです。

実は宇野沢、高知での一次ラウンドで負傷し、「その後はリハビリで、(決勝ラウンドまで)ほとんど練習に出ていなかった」(本人)とか。つまり、1日目のカマタマーレ戦は、コンディションが万全ではない佐藤と共に「ぶっつけ本番でした」(薩川了洋監督)。

累積警告で出場停止だった土橋宏由樹の代役で起用された麻生瞬(25歳、前ジャパンサッカーカレッジ)が健闘したことも、パルセイロにとっては、幸いでした。勤勉な動きと素早い“散らしパス”など、1日目のカマタマーレ戦でPKを外したショックを感じさせないパフォーマンスを披露。試合後、薩川監督は、3日目のYSCC戦で土橋を起用するか、麻生のままで行くか明言を避けましたが、それが麻生に対する評価の答でしょう。

ちなみに、藤田信もジャパンサッカーカレッジ出身です。元Jリーガーではない2人の活躍は、サッカー専門学校として、絶好のPRでは? 

[2日目終了時点の成績]
1位:カマタマーレ(勝ち点5)=1勝1PK勝ち(得失点差+1)
2位:パルセイロ(同4)=1勝1PK負け(+4)
3位:三洋電機洲本(同3)=1勝1敗(-3)
4位:YSCC(同0)=2敗(-2)

[3日目の対戦カード]
第1試合:YSCC対パルセイロ
第2試合:三洋電機洲本対カマタマーレ



[写真]試合後、取材陣に応えるパルセイロFW宇野沢祐次

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