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高校サッカー聖地物語―プロ11人のエピソード・ゼロ―

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高校サッカーを経験した人たちにとって、国立競技場ではないもっと身近に感じていた憧れの「もう一つの聖地」がある。全国各地にあるその「もう一つの聖地」での「物語」を選手、指導者たちが熱く語る書籍『高校サッカー聖地物語 僕らが熱くなれる場所』。本企画では、この書籍に登場するプロ11人の「物語」、その“序章”を紹介する。

 群馬の名門・前橋育英のナンバー10を背負い、常に年代別代表に名を連ねるなど、エリート街道まっしぐらだった学生時代の細貝萌。しかし、彼にとっての高校選手権はいつも厳しい現実を突きつけられた大会だった――。

 選手権群馬県予選準決勝と決勝が行われる、群馬の『聖地』・敷島運動公園ラグビー・サッカー場。
 細貝は小学生の頃から、この場所で黄色と黒の縦じまの『タイガーブラック』のユニフォームを身にまとってプレーすることに、強烈な憧れを抱いていた。「将来、ここでプレーして、プロに行くんだ!!」。この純粋な思いが、彼を突き動かしていた。高校進学時は、多くのJクラブユースの勧誘に目もくれず、前橋育英に進学。1年生のときから頭角を現すと、2年生ではエースに君臨。3年時に念願だったプロ=浦和への加入が決まった。

 順風満帆なように見えるが、彼は全国選手権には1度しか出場していない。しかもその1度は初戦敗退。残りはすべて県予選準決勝で最大のライバル・前橋商業の前に敗れていた。高校3年間のなかで、1度の歓喜と2度の涙。細貝にとって敷島は厳しい存在であった。

 しかし、浦和で頭角を現し、海を渡った今、その敷島が彼の中で大きな支えとなっている。あの場所で起こったすべての出来事が、細貝を支える大きな後ろ盾になっており、あの経験があったからこそ、今があり、これからがある。だから「大好きな場所」。細貝にとって、敷島は今の自分、これからの自分を形成するのに、必要不可欠な存在だったのである。

[写真]のどかな中に存在している敷島


★群馬の聖地・敷島で、高校生・細貝はいかに戦い、そこで何を感じたのか? 細貝萌だけの「聖地物語」は書籍『高校サッカー聖地物語 僕らが熱くなれる場所』(著者:安藤隆人)で。書籍情報を見る(amazon)

★募集!!高校サッカーを選手として、指導者として、ファンとして支えてきた「アナタだけの聖地物語」エピソードを送ってください。一部作品はゲキサカ内で紹介させていただきます。紹介者にはゲキサカポイント100Pt進呈!!
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