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ヤング魂 by 長谷川望

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[第55回]MF川口達也(さぎぬまSC)「才能あふれるチームのエース」
by 長谷川望

 神奈川県川崎市で活動しているさぎぬまSCは、昭和54年に創立された伝統あるジュニアサッカークラブだ。

 今年3月のダノンネーションズカップ2016 in JAPANでベスト16、今月行われた齊藤旗争奪第38回川崎市春季少年サッカー大会兼第2回こくみん共済U-12サッカーリーグin神奈川(前期)では、準優勝するなど健闘を見せている。

 総監督兼U12監督の宮崎泰明氏はダノン杯について「Jリーグクラブや他のチームの試合を横でずっと観られたので、全国のトップのレベルがすごく良く分かり、勉強になりました」と振り返る。

 強豪サッカーチームがひしめく神奈川県で、大会を通じて進化しているさぎぬまSC。今回はポイントゲッターとしてチームに貢献する小学6年生をピックアップ!

PICK UP選手
 川口達也くん(11)。ポジションは左サイドハーフ。左利きの彼の得意なプレーは、中盤からのスルーパスと足技で相手をかわすこと。特に「シザースで相手をかわして、シュートするのが好きです」と、しっかりとした口調で話してくれた。ダノン杯では、ベスト8に選ばれた注目選手だ!

どんな選手!?
 宮崎監督は「非常に足も速いですし、キック、ドリブル、リフティングも上手く、うちのポイントゲッターです。技術も体力も兼ね備えているので、まだまだ伸びしろがあり、将来が楽しみです」と、彼の才能を高く評価している。

 取材日は、練習メニューのなかにシャトルランが組み込まれており、監督、コーチ、選手たち、そしてふらっとやって来たOBの中学生も参加して、全員で始まった。そして最後の一人になるまで走り続けたのが川口くんだ。一見、身体の線が細く、優しい顔つきの彼だが、監督が「体力もある」と言うように、シャトルランの最高記録は200回で、バネのある走りで短距離も早いと言うから驚きだ。

 そんな体力と技術を兼ね備えた川口くんに、ダノン杯ベスト8に選ばれた感想を聞いた。「自分はベスト8に選ばれたけど、それはチームのみんなが支えてくれたからなので、チームメイトに感謝したいです」と、まず口にしたのはチームに対する想いだった。

 チームへの想いはしっかりと伝わっている。チームメイトが笑顔で話すこの言葉こそ、彼を物語っているのではないだろうか。「1対1で負けないので頼りにしています。キックが強くて、遠くからでも打っていける僕たちのエースです!」

気になる質問‼
――好きな選手を教えてください。
「メッシ選手(バルセロナ)です。身体の使い方とか、フェイントの体重のかけ方がすごく上手いので、同じ左利きだから参考にできるところがいっぱいあります」

――将来の夢を教えてください!
「これからどんどん練習して、海外に行きたいです。世界で活躍してバロンドールを獲れれば良いなと思います‼」

――クラブでの印象的な思い出を教えてください。
「毎年行っている夏合宿です。レベルアップして、4日間みんなで一緒にいれるというのがすごく楽しいです」

――これからも頑張ってください!
「一人ひとりが高め合って、全国制覇できるように頑張ります!!」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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