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ヤング魂 by 長谷川望

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[第56回]FW大橋令典(さぎぬまSC)「明るいチームのストライカー」
by 長谷川望

 神奈川県にある川崎市立鷺沼小学校で練習を行っているジュニアチームのさぎぬまSC。今回はクラブの33期生にあたる6年生が取材に協力してくれた。

 総監督兼U-12監督の宮崎泰明氏にこのチームの特徴を聞いた。「一人ひとりメンタルが強く、勝負強いチームです。練習試合だとあっさり負けてしまう時がありますが、『ここぞ』という大一番や公式戦の決勝戦とかになると、物怖じするのではなく、プレッシャーを力に変えて際どい勝負を勝ち切ることが出来ます。メンタルの強さが、このチームの最大の長所だと思います」。

 なかなか身に付けることが難しい勝負強さ、このような強さをチームはどのようにして育んできたのか。それは選手たちを取り巻く環境、そしてチームにある「絆」なのかもしれない。

PICK UP選手
 大橋令典(りょうすけ)くん(12)。ポジションはフォワード。彼のストロングポイントは、ダブルタッチで相手をかわし、シュートまで持ち込むことが出来る技術力だ。

 力を入れているトレーニングについて聞くと「シュート練習や体幹トレーニングに力を入れています。家では、足が速くなる体操や身体を強くするための体操をやっています」と、元気いっぱいに話してくれた。

どんな選手!?
「すごくセンスがあり、技術力も高いんですけど、サッカーの頭が良いので相手からすると嫌な賢いタイプです。中学、高校で体幹が強くなったら、もっと伸びる選手なので、いかに小学生時に伸ばしてあげられるかは僕らの責任かなと思います」と、宮崎監督も認めるサッカー脳の持ち主だ。

 チームメイトにも大橋くんについて話を聞いた。「日常でも明るく、コート内でも頼りにしているストライカーです!」「いつも笑っていて元気をもらえます。試合のなかではボールキープが上手いので、一回(大橋くんに)当ててから組み立てるのが、やりやすいのです」と、技術はもちろんだが、最初に仲間から上がってくるのは彼の明るい人柄だった。

「このチームはみんな仲良くて、一人が笑いを取ると、みんなが笑ってくれたりして、楽しいチームです」と、迷うことなく笑顔で話す大橋くん。この純粋な笑顔こそチームメイトに元気を与える彼の魅力だ!

気になる質問‼
――好きな選手はいますか?
ネイマール選手(バルセロナ)です。ドリブルがすごく上手くて、緩急をつけて相手を抜いているので、その緩急の使い方などをいつも見ています」

――将来の夢を教えてください!
「日本でJリーガーとして活躍し、日本代表で世界一を取って、将来的にはバルセロナで10番を背負えたら良いなと思います!!」

――クラブでの印象的な思い出を教えてください。
「かわしん杯で前半0-3だったのを、後半に4-3で逆転優勝したことです。勝った時は嬉しくて嬉しくて、ハーフタイムで『伝説を作ろう』と言っていたので、諦めず戦って優勝できたので良かったです」

――これからも頑張ってください!
「みんなで合宿でレベルアップして、全国大会で日本一になれるように頑張ります!」


◆著者プロフィール◆長谷川望(はせがわ・のぞみ)
1987年生まれ。福島県出身。ロンドン五輪で女子レスリング金メダリスト伊調馨を取材。2020年東京五輪を見据え、サッカーを中心にスポーツの育成年代を精力的に取材している。フジテレビ『とくダネ!』、TBS元旦スポーツ祭り『2013年にかけるアスリートたち』、WOWOW『金曜カーソル』などテレビ番組でも活躍中。
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